第1365回「カセットこんろとボンベの備え」
ゲスト:岩谷産業 カートリッジガス本部西日本営業部 吉川涼太さん

西村)みなさんは日頃からカセットこんろを使っていますか。カセットこんろは災害への備えとして欠かせないものです。
きょうは、カセットこんろとボンベの備えについて、カセットこんろのシェア1位、岩谷産業カートリッジガス本部西日本営業部 吉川涼太さんに聞きます。
 
吉川)よろしくお願いいたします。
 
西村)カセットこんろは、コロナの影響やソロキャンプが流行もあって売れているのでは。
 
吉川)コロナの影響もあり、自宅で調理する人も増えています。焼肉やたこ焼き専用のこんろも好評です。
 
西村)災害の備えとして、カセットこんろとボンベが必要と言われています。ボンベはどれぐらい必要ですか。
 
吉川)沸きあがる時間は気温によって異なるのですが、気温10度の場合は、1週間で約9本ぐらい備蓄があると良いですね。
 
西村)それは、何人分くらいでしょうか。
 
吉川)大人2人分くらいです。
 
西村)我が家は子どもが2人いるのでもう少し要りますね。夏場はもう少し少なくても良いですか。
 
吉川)夏場は6~7本ぐらいあれば。
 
西村)よく見かける3本セットを季節関係なく、3セットくらいは用意しておいた方が良いかもしれません。ボンベの使用期限はどれぐらいですか。
 
吉川)カセットボンベの使用期限は製造から約7年です。
 
西村)食品のようにどこかに使用期限が記載されているのですか。
 
吉川)缶の裏に8桁のコードで製造月日を記載しています。
 
西村)コンロの使用期限はどれくらいですか。我が家は7年くらい使っています。
 
吉川)カセットこんろは約10年を目途に買い替えていただければ。
 
西村)10年を目安に新しいものに買い替えていくのも楽しみの一つになるかもしれません。期限切れにならないようにするには、どのようなことに心がけて使うと良いでしょうか。
 
吉川)普段から使うことをおすすめしています。有事の時に使い方がわからなかったり、いつのまにか10年以上経っていたりすることも。日常使いをすることが大事です。
 
西村)日頃から使って使用期限をチェックしておきましょう。食品のローリングストックと同じですね。カセットこんろは、最近ドラッグストアや100円均一ショップでも売っているのを見かけます。どんなものを購入したら良いですか
 
吉川)カセットボンベはカセットこんろの部品です。カセットこんろとカセットボンベは同じメーカーのものを使うことをおすすめします。正しい組み合わせで使用してください。
 
西村)カセットこんろとボンベには相性があるのですね。
 
吉川)メーカーが異なると、途中で火が消えたり、火力が弱くなったりします。岩谷のカセットこんろには岩谷のカセットガスを使っていただけたら。
 
西村)大きな地震が起こるとガスが使えなくなります。長い期間、カセットこんろを使用することになるかもしれません。
 
吉川)都市ガスの復旧はライフラインの中で一番遅いと言われています。東日本大震災では都市ガスが9割近く復旧するまでに1ヶ月を要しました。内閣府が定めた首都直下地震による東京のライフライン復旧目標では、電気は6日、上水道は30日、ガスは55日と最も遅いです。
 
西村)オール電化ならカセットこんろをあまり使う機会がないから備えていないという声も。
 
吉川)オール電化でも電気は約1週間止まってしまうので、防災備蓄としてカセットこんろを買う人が増えています。
 
西村)一週間電気が使えなかったら温かいご飯が食べられなくて困りますよね。防災用として、どんなカセットこんろやカセットボンベがおすすめですか。
 
吉川)防災用としては、ケースに入ったカセットこんろがおすすめです。
 
西村)持ち運びしやすそうですね。
 
吉川)取っ手がついているので、持ち運びやすく、取り出しやすい。地震の揺れで棚から落ちてしまったときも頑丈なケースに入っているので壊れません。
 
西村)アウトドアにも良いですね。吉川さんは、日頃からカセットこんろを使っていますか。
 
吉川)毎日、意識して使うようにしています。
 
西村)どんなシーンで使っていますか。
  
吉川)以前は冬に鍋を楽しむことが多かったのですが、最近は流行に乗ってキャンプを始めたので、外で使う頻度が増えました。
 
西村)外で使うときにおすすめの使い方や料理はありますか。
 
吉川)バーベキューが好きなので、カセットこんろの上に鉄板を置いて肉を焼いています。
 
西村)カセットこんろは、手軽に外に持ち出せるのが良いですね。
 
吉川)アウトドアでバーベキューする場合は、火おこしが面倒くさいですが、カセットこんろがあれば、ボンベを装着するだけで火がおこせます。アウトドアシーンでも使い勝手が良いと好評です。
 
西村)室内と屋外、それぞれの注意点を教えてください。
 
吉川)室内では、暖房器具でカセットこんろが温まると爆発する危険があります。熱源の近くでは使わないでください。
 
西村)気づかずに使っていたことあります...危険なんですね。ヒーターを離したり、消したりした方が良いですね。
 
吉川)ガスを燃やしたときに一酸化炭素が発生するので、テントの中などの狭い空間や自宅で使うときは、特に換気に気をつけてください。
 
西村)換気をしてから鍋料理を楽しむようにします。屋外で使うときの注意点はありますか。
 
吉川)ボンベの部分に大きい鉄板が覆いかぶさると危険。弊社が販売するプレートは、安心して使える設計になっています。ボンベのカバーを覆わないように注意してください。
 
西村)安全に気をつけて使うこともポイントですね。カセットこんろの使い方について、これからも考えていきたいと思います。
きょうは、カセットこんろのシェア1位、岩谷産業カートリッジガス本部西日本営業部 吉川涼太さんにお話しを伺いしました。