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第608回『魚住由紀の夏休み自由研究〜防災士にチャレンジ』2007.09.03
地震だけでなく、火災や水害などあらゆる災害の知識を備え、いざというときには被災者の先頭に立つことを期待されているのが防災士です。魚住さんは8月24日から3日間、神戸で開かれた防災士研修を受けました。朝から晩までみっちりお勉強。その内容は魚住さんが手にしている緑色の「教本」の分厚さからも容易に想像できます。研修では小学校の見取り図から「避難所をどのように設営するか」をグループで考える実習もあり、かなり実践的。講師陣は番組でもおなじみのその道の第一線の専門家ばかりで「6万1千円の価値はありました・・・確かに個人の出費としては高いけど」と魚住さん。
この資格を取ったからといって即何かの仕事につながるわけではありませんが、家族のため、職場のため、地域のために貢献できたらすばらしいこと。関心のある方は、「防災士機構」のHPを検索してみてください。
スタジオ報告:魚住 由紀

第607回『新潟県中越沖地震から1カ月 被災地の現状』2007.08.27
番組後半では、柏崎市にあるコミュニティFM放送局「FMピッカラ」のパーソナリティ、船崎幸子さんに電話をつないで、お話をうかがいました。
「FMピッカラ」は、先月16日の中越沖地震の発生から1分45秒後に、臨時の24時間態勢の災害放送に切り替えました。その後、炊き出し情報やお風呂情報など、被災者のための生活情報を発信し続けてきました。災害放送は今月25日で終了しましたが、船崎さんは「今後も通常放送の中に、震災関連の情報を取り入れながらお伝えしていきます」と話していました。
電話出演:「FMピッカラ」パーソナリティ 船崎幸子さん

第606回『次の南海地震を予測する』2007.08.20
「南海地震」と一口に言いますが、歴史的には3タイプ。平原先生は「地球シミュレータ」と呼ばれるスーパーコンピュータの中に日本列島を作り、プレートなどのデータを入れて勝手に地震が起きるよう設定。すると今世紀中にも起きると予測されている次の南海地震のタイプが出ました。それは・・・東海・東南海・南海地震が一度に起きるマグニチュード8.7規模の最も大きいタイプだったのです。東海地方から四国にかけてのプレート境界が動くのですから、日本の半分は被災するといっても過言ではありません。自治体どうしの助け合いも困難になると予想され、今から対策を進めることが重要です。平原教授は「地震も降水確率のように数値予測ができるようにしたい」と考えています。まずは南海地震のようなプレート型地震、そしていずれは、大きな被害をもたらす直下型地震の数値予測をめざしています。「今月の気になる地震」のコーナーでは、16日に起きたペルーの大地震と最近有感地震が続いている千葉県東方沖の地震について、京都大学防災研究所の片尾浩准教授に電話で聞きました。
ゲスト:京都大学大学院理学研究科 教授 平原 和朗さん

第605回『体験しながら防災を考えよう・子どもたちのカエルキャラバン』2007.08.13
永田さんが代表を務めるNPO法人「プラス・アーツ」は教育+アート、環境+アート、観光+アート・・・など社会の様々な分野にアート的な発想を導入しようと活動しています。その中で「防災+アート」を持ち込んだのがこのカエルキャラバンです。
カエルキャラバンは阪神・淡路大震災の10周年事業で生まれました。震災の経験を子どもたちに伝えることを目的にした防災訓練ですが、楽しく参加できるしかけがあちこちに。おもちゃを交換できる「かえっこバザール」はその代表的なもの。いらなくなったおもちゃを出してポイントをもらい、そのポイントで好きなおもちゃと交換できます。ただしオークションにかけられるような「いい」おもちゃを得るには、会場内で防災訓練に参加してポイントを稼がなければいけないのです。そこで「水消火器のストラックアウト」や「バケツリレー」など、現実に役立つ訓練が体験できるというわけ。
カエルのかわいいイラストがトレードマークの、この「イザ!カエルキャラバン」、10月13日(土)南港のインテックス大阪で開かれる「建設技術展2007近畿」の中でも開催される予定です。
ゲスト:NPO法人プラス・アーツ代表 永田 宏和さん

第604回『新潟県中越沖地震・被災者ケアに神戸の経験は生かされたのか』2007.08.06
避難所生活ではちょっとしたことでも被災者には負担。特に高齢者・障害者にはそれが何倍もつらいことになります。新潟県中越沖地震の直後から被災地の刈羽村に入り、ボランティアセンターで活動している黒田さん。避難所の環境整備を担当するコーディネーターたちの、さらにコーディネートをしています。「食事をちゃんととりましょう」というだけでは、高齢者の健康は維持できないと黒田さんは話します。一人一人に出会って口腔の状態、寝られる環境か、ストレスがたまる要因はないか、などに目配りして初めて食事にたどり着くのです。真夏の避難生活、そしてこれから迎える仮設暮らし。神戸の経験を「事象を追いかけるケア」ではなく「予測のケア」「予防のケア」に生かさなければと話しています。
ゲスト:阪神高齢者・障害者支援ネットワーク理事長 黒田 裕子さん

第603回『新潟県中越沖地震・生活再建を早める鍵とは』2007.07.30
新潟県中越沖地震で避難生活が長引いています。大きな理由はライフラインの被害。水道の復旧率は刈羽村できょう現在わずか3.1%です。今回の地震ではかつてないほどライフラインが被害を受けました。その理由は強い地震動と液状化。地震で水が止まらないようにする対策はあるのでしょうか。一方で被災した建物には、立ち入ってもよいのかどうか安全性を示す「応急危険度判定」が行われます。赤は危険、黄色は要注意、緑は安全。黄色の判定に対して、早く家の中を片付け建物の修理をしたい被災者はどうすればいいのか戸惑います。今回はこれに現実的な提案が出されました。また、生活再建のための給付を受ける元になる「り災証明」との違いについても、被災者にわかりやすいしくみづくりが求められます。今回はそれが少しずつ進み、阪神大震災の教訓が生かされています。

【写真左】…
「応急危険度判定」で「危険」とされた住宅に、赤い紙と、小さな「り災証明の調査済証」の紙が貼られていました。応急危険度は建物の安全性や余震で倒壊する恐れがあるかどうかを示すもの。り災証明は財産がどれだけ失われたかを示すものです。

【写真右】…
り災証明の調査済証。はがして役所に持っていくと、整理番号とつき合わせて「全壊」や「半壊」のり災証明が発行されます。時間を短縮できるこの方式は能登半島沖地震から一部地域で取られるようになりました。
スタジオ報告:毎日放送ラジオ報道部 大牟田 智佐子記者

第602回『大地震、再び〜新潟県中越沖地震』2007.07.23
発生からこの日で1週間を迎えた新潟県中越沖地震。直後から新潟に入った寺澤記者が、柏崎小学校に設けられた避難所の様子を伝えました。避難生活が長期化している一因は、ライフラインの復旧の遅れ。特に水道が復旧していない今は様々な場面で不便が強いられます。普段洋式を使っている高齢者が、和式の仮設トイレの中で倒れてしまった場面にも寺澤記者は遭遇しました。トイレの中から「助けてください・・・」と声がするので、何人かでドアを開けたところ、高齢の男性が倒れていたそうです。きょうから仮設住宅の建設も始まりましたが、「災害弱者」になりやすいこうした人たちの長期的なケアも必要です。

【写真上】…(倒壊した家の写真)
柏崎市内の被害の様子。ところどころでこのような倒壊家屋が見られます。

【写真下】…(避難所の様子)
避難所の環境は様々。ここではようやく間仕切りが運び込まれました。また、巡回の看護師さんが高齢者の血圧を測っていました。

※番組では、このほか「新潟−神戸歪(ひずみ)集中帯」について、京都大学防災研究所の橋本学教授に電話で解説していただきました。
電話リポート:毎日放送ラジオ報道部 寺澤 亮平記者

第601回『昭和42年豪雨から40年・土砂災害を防ぐには』2007.07.09
 みなさんは新神戸駅からロープウェイに乗って「布引ハーブ園」を訪れたことはありませんか?「昭和42年(1967年)豪雨災害」の被災地のひとつ、大規模な山崩れが起きた神戸市中央区の市ケ原周辺が現在のハーブ園です。ここで21人の命が奪われました。
 沖村先生は、当時神戸大学の大学院生。大学から阪急芦屋川駅に降り立ち、膝まで水に浸かりながらようやく下宿に辿り着いたといいます。
 花崗岩質の六甲山は繰り返し土砂災害をもたらしてきました。現在は「土砂災害危険区域」が指定されつつあり、土砂災害の危険がある場所はあらかじめ公表されています。しかし「いつどこで土砂災害が起きるかは完全に予測できません」と沖村先生は言います。「降雨の3時間予測」などの情報を積極的に活用し、危険地域に住む人は増水や湧水、小石の落石、異常な音やにおいに気をつけて、いち早く避難することがなによりも大切です。
ゲスト:神戸大学都市安全研究センター センター長 沖村 孝さん

第600回『防災リポート・鳴門市の子どもたちのキャンプ』2007.07.02
樫本さんのリポートは、放送前日終えたばかりの1泊2日のキャンプがテーマでした。およそ80人の子どもを含むおよそ100人が参加。飯ごうでお米を炊いたりするだけでも子どもたちにはサバイバルです。そんなとき、樫本さんは「災害のときもこうしたらご飯が炊けるやろ?」とさりげなく話しかけています。
「飯ごうがなくてもビールのアルミ缶や竹筒でご飯ができるんやで」という樫本さんの話に子どもたちも興味津々。子ども・保護者入り混じっての体育館での雑魚寝も避難所体験になります。「最初から防災訓練というつもりでなくても防災の種は転がっている」というのが樫本さんの考え方。それだけでなく、障害のある子どもたちも参加することで「災害弱者」の立場になる人たちへの思いやりも生まれるといいます。みなさんもこの夏のキャンプ、ちょっと防災を意識してみませんか。
電話出演 1・17リポーター 樫本 泰夫さん

第599回『お食事時に失礼・災害時のトイレの話』2007.06.25
「災害時には3日分の食糧備蓄を」とよく言われます。でもトイレの備えはしていないというお宅も多いのでは?
吉川先生は「トイレを備える前に、自分の排泄のサイズとパターンを知ろう」と呼びかけています。「サイズ」は1回あたりの排尿量。パターンは1日の回数や排尿の姿勢を指します。1日あたりの尿量が分かれば、どんな大きさの簡易トイレをいくつ用意すればいいのかがわかるというわけです。目安として3日間の家族の分を考えましょう。
最後に吉川先生からのアドバイスです。「普段から尿失禁やトイレが近いという悩みがある人は、薬などで改善できます。治療しておけば災害時も安心ですよね」。
ゲスト:名古屋大学医学部泌尿器科 助教 吉川 羊子さん

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