第751回『日弁連・発!法律で災害からあなたを守る本』2010.11.29
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日本弁護士連合会(日弁連)が、災害時に起こるトラブルへの対応を法律の視点からまとめた本をこのほど出版しました。 タイトルは「災害対策マニュアル−災害からあなたを守る本」(商事法務刊:¥1,400)。阪神・淡路大震災などこれまで起きた自然災害時に、法律相談に実際に乗ってきた日弁連の災害復興支援委員会がまとめたもので、専門書などとは異なり、一般の人向けに平易にQ&A形式で書かれています。 例えば、「Q 倒壊家屋に下敷きになった人を助けずに避難してしまいました。何らかの法的責任を負うことになるのでしょうか?」「Q 会社に出勤できない場合、給料や地位はどうなるのでしょうか?」など、実際に起こった事象を元に書かれているだけに、災害時にすぐに役立ちそうな内容ばかりです。 番組ではマニュアル本の執筆者の一人でもあり、同委員長を務める永井幸寿(こうじゅ)弁護士=兵庫県弁護士会=に来てもらい、マニュアル本を通して、災害時の法律問題の対応の仕方や問題点などについて伺いました。 永井弁護士は「阪神淡路大震災の時は、1年間で10万件もの相談を受けたが、迅速に対応できたことで、その後解決につながった。被災者が法的な見通しを持つことができ、被災者同士で話し合いによって解決できたからだ」と震災直後からの法律相談の大切さを強調していました。
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日弁連・災害復興支援委員長 永井幸寿(こうじゅ)さん
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