京阪電車『祇園四条』駅を出て徒歩5分。
創業240年越え、お寿司の名店である『いづう』さんにお邪魔しています。
以前【鯖姿寿司】の回でもお世話になりました!
https://www.mbs1179.com/toromi/t_scoop/2023/10/29/
そして今回は、【京ちらし寿司】についての秘密のテクニックを
8 代目店主の佐々木 勝悟(ささき・しょうご)さんにお聞きしました!
【いづう 京ちらし寿司】の秘密のテクニック その1
『すし飯は、2種類のお米を合わせてガス佂で炊き、
米酢・砂糖・塩を合わせて冷やし、一晩寝かす!』
まずはすし飯に関するテクニック。
甘さが強いお米と、粒が大きいお米の2種類をブレンドして使用しています。
大きい米が口溶けの良さを出すので、一緒に食べると相乗効果バツグンなんだとか!
このお米をガス佂で炊き、米酢と砂糖と塩を合わせてなじませ、冷やして一晩寝かせます。
一晩寝かせることで合わせ酢がお米の中心部までいきわたり、
お米特有の臭さが出ず、味にまとまりが出るんだとか。
また、あくまでも自然体で冷やすことが大事です。
【いづう 京ちらし寿司】の秘密のテクニック その2
『すし飯に、醤油ベースの秘伝のタレやお酒を合わせて炊いて、
刻んだ椎茸、照り焼きにしたサワラを合わせる!』
次は、具材に関するテクニック。お店秘伝のタレの出番です。
これは「いづう」がかなり昔から継ぎ足しで使っている、醤油ベースの秘伝のタレです。
調味料を合わせたての時はカドがあるんですが、継ぎ足していくとまろやかになります。
そこへさらにお酒を加えて味を整え、椎茸を炊いていきます。
そして、同じタレを使ってサワラも照り焼きにしていきます。
照り焼きにしたサワラを細かく刻んで、椎茸と一緒にすし飯に合わせていきます。
【いづう 京ちらし寿司】の秘密のテクニック その3
『盛り付けはすし飯の上に、もみ海苔・錦糸玉子を散りばめ、
車海老・イカ・小鯛・木の芽・キクラゲもバランスよく散らす!』
いよいよ盛り付けです。仕上げに錦糸玉子を作っていきます!
大原の平飼いの有精卵を溶いて、少量の醤油のみで味をつけ、
焦げ目がつかない程度にしっかりと焼いていきます。
錦糸玉子は、細く長く刻むことで長寿を願う縁起物。
それだけではなく、食べる時に長く垂れている錦糸玉子をすすりながら食べることで、
空気が入って柔らかい食感になるんです。
最後はすし飯の上にもみ海苔を散らし、錦糸玉子を散りばめていきます。
そして、車エビ・イカ・小鯛・木の芽・きくらげを盛り付けて完成!
ばら寿司とは違い、具をバランスよく散らして盛り付けるのが重要なポイントです。
鮮やかな黄色の玉子の上に、時計の文字盤のように綺麗に並んだ具材たち。
色鮮やかな世界を崩すのを躊躇してしまいますが、美味しいなら関係ありません!
いただきまーす!!
食べた瞬間に感じる、木の芽のいい香り!
ふわふわの錦糸玉子も口いっぱいに広がって、軽い食感を演出しています。
玉子自体はシンプルな味付けですが、
すし飯が甘くてしょっぱい味付けなので相性バツグンです!
エビやしいたけも登場し、風味や食感が次々に変化します。
最後に脂の乗ったサワラが出す海鮮の旨みが追いかけてきて、
全体として上品な味わいに仕上がっています。
時間が経つとしいたけの醤油味がご飯に染み出し、また一風変わった美味しさに!
帰り道を想定した味付けは、まさに先人の知恵と言えます。
新年の幕開けに、歴史と伝統が散りばめられた美味しさをどうぞ。
★いづう
場 所:京都市東山区八坂新地清本町367
電 話:075-561-0751
営 業:[お召し上がり処] 月・水~土 11:00~22:00(L.O. 21:30)
日曜・祝日 11:00~21:00(L.O. 20:30)
[おみやげ] ご予約のうえ、8:00~ 木戸口にてお渡し可能
定休日:火曜日(祝日・祭事などの際は営業)
店 主:8 代目 佐々木勝悟(ささき・しょうご)さん
HP:https://www.izuu.jp/