近鉄奈良線『上本町』駅から徒歩5分。
様々な文化が融合するこの街で、本格的な広東料理を提供するお店があります。
その名は「新中国料理 黄龍(こうりゅう)」。
以前、"チャーシュー"の回でもお世話になりました!
https://www.mbs1179.com/toromi/t_scoop/2022/01/16/
今回は、調理担当の三澤勇登(みさわ・ゆうと)さんに、
中華料理の定番【北京ダック】に関する
3つの秘密のテクニックをお聞きしました!
【黄龍 北京ダック】の秘密のテクニック その1
『皮目に酢を加えた水あめを塗り、扇風機にあてて、一晩乾燥させる!』
まずは、アヒルの下ごしらえに関するテクニック。
北京ダックに使用するアヒルは、
専門の業者から北京ダック用に処理されたものを生で仕入れています。
脂が乗った3kg弱ぐらいの大きさのアヒルがベストとの事。
内臓や毛を取り除いて、流水で洗って臭みを取ります。
そして、血抜きをしてから膨らませるなどの下処理もしていきます。
下処理をしたあと、酢を加えた水あめを皮に塗っていきます。
普通は水あめに水を加えて塗るお店が多いのですが、
お酢を入れると乾きが早くなり、アヒルの皮に水あめが良く乗るんだとか。
北京ダックの場合、皮をパリッとさせる事が目的なので、黒糖は加えていません。
水あめが多いとすぐに焦げ、薄いとパリッとならないので水あめと酢の比率はとても重要なポイントなんです。
塗ってからひと晩扇風機をかけて干し、乾燥させます。
【黄龍 北京ダック】の秘密のテクニック その2
『皮をパリパリに飴色に仕上げるために、専用佂で1時間ほどかけてゆっくりと焼き上げる!』
次は、焼く時に関するテクニック。
"チャーシュー"の回でも登場したこの専用窯は、
その日の気温や肉の大きさ・状態を見極めて火力を調節します。
中国や香港では佂専任のシェフがいるほどなんです!
専用佂では、1度に5羽を吊るして焼くことが出来ます。
佂の温度と焼き上がりまでの時間は、季節や気温、その日の乾燥状態で調整しています。
冬場は乾燥しているので、1 時間ほどゆっくりと時間をかけて焼くとキレイなあめ色に仕上がります。
ただ、焼いている時に佂を開けてしまうと焼きムラが出来てしまうので、
中のお肉の状態を確認することは出来ません。
経験と感覚だけを頼りに焼いていくこと、およそ1時間・・・
美味しそうなアメ色に焼き上がりました!!
【黄龍 北京ダック】の秘密のテクニック その3
『ツケダレは、数種類の味噌、ニッキや八角など10種類以上の香辛料を合わせて作る!』
最後は、ツケダレに関するテクニック。
秘伝のタレは、ニッキやハッカクなど10種類以上の香辛料と数種類の味噌を合わせ、
コトコト煮て作る北京ダック専用のものになります。
通常は甜面醤など中国のお味噌だけを使うのですが、
「黄龍」では日本人になじみやすいように、日本の味噌とブレンドして使っています。
ダックの皮をそぎ、この秘伝のタレを塗ってから、
ネギ・キュウリ・揚げワンタンを乗せて、クレープで棒状に巻けば・・・
完成しました!!
想像より大きく、具がぎっしり詰まっています!!!!
サクッ!
口に入れた瞬間、北京ダックのサクサク音が響きました。
クレープのもちもち食感も負けていません。
一緒に入っている揚げワンタンから感じられる小麦の香りも、いいアクセントです。
そして、香辛料が入ったツケダレ。
少し辛いのでは・・・と思っていた山﨑アナでしたが、
日本の味噌と合わさったおかげで程よい口当たりに。
北京ダック自体はかなり甘いのですが、このタレのおかげで最後まで美味しく頂くことが出来ました!
一枚どころか何枚も上手の北京ダックを、ぜひ一度ご賞味あれ。
★黄龍(こうりゅう)
場 所:大阪市天王寺区石ヶ辻町14-6 銭屋本舗ビル102
電 話:06-6779-5557
営 業:18:00~23:00
定休日:日曜(不定休)
調理:三澤勇登(みさわ・ゆうと)さん
店 主:オーナーシェフ 宮内広道(みやうち・ひろみち)さん