JR神戸線「明石」駅を出て、徒歩10分。
今回訪れたのは『いくら家 丼 明石本店』です。
その名の通り、いくらを使ったどんぶりのみを提供しています。
今回はそんなメニューの中から、1日限定20食の【元祖生いくら丼】についての3つの秘密のテクニックを店主の藤原 義長(ふじわら・よしなが)さんにお聞きしました!
【いくら家 丼 いくら丼】の秘密のテクニック その1
『生いくらは、6種類の調味料を加えた利尻昆布のダシに、6時間ほど漬け込む!』
まずはイクラについてのテクニック。
使用するのは毎日空輸で送られてくる、新鮮な北海道産の生いくらです。
"生いくらとは、筋子をばらしてキレイに処理したもの。
そのままでは生臭いので、生イクラのままで市場に出回ることはほぼ無いのですが、「いくら家 丼」さん独自のルートで味付け前の生いくらを仕入れ、お店でダシに漬けています。
ちなみに北海道や東北地方の各家庭でも、自家製のダシに漬けて食べているんだそう。
そしていくらを漬け込む秘伝のダシは、利尻昆布のダシをベースに煮切ってアルコールを飛ばした日本酒を加えた6種類の秘密の調味料で味付けしています。
いくら本来の味を活かすようにしてるので、ダシの味は薄味にしています。
いくらは生卵と同じでダシをよく吸うので、丁度いいプチプチ感を出すのが難しいんだとか。
季節や湿度で微妙に変化するので、ダシに漬けたら細かく温度調整ができる冷蔵庫で6時間ほど保存して、味付けをしています。
【いくら家 丼 いくら丼】の秘密のテクニック その2
『ご飯は硬めに炊いて、利尻昆布で巻いて蒸らす!』
次はご飯に関するテクニック。
お米は地元・兵庫県産の「ひのひかり」を使用。
丼に合うように、ガス佂で硬めに炊いています。
そして、炊き上がったご飯を利尻昆布で巻いて蒸らします。
昆布の香りをほんのりご飯に残すことで、新米と古米の差が出にくくなります。
ご飯の味を均一に保つことができるテクニックです。
昆布の甘くていい香りがします!
このご飯に先ほどのいくらを乗せたら、完成です!
見た目だけで分かるプリプリ感!いくらが宝石のようにキラキラと輝いています!
【いくら家 丼 いくら丼】の秘密のテクニック その3
『まずはそのまま!次はわさび醤油で!!最後は味付け海苔をかけて!!!』
最後は食べ方についてのテクニック。
まずはいくら本来の味、そしてプチプチ感を楽しむため、そのまま食べてください。
藤原さんいわく「いくらは飲みもの!」なので、噛まずに一気にかきこんで、いくらの食感を感じながら食べるのがオススメだそう!
では思いっきり、いただきまーす!
口の中で弾けるいくら!
薄味のダシに漬け込んだおかげで、いくら本来の素材の味も感じられます!
次に、わさび醤油を作って味変です。
わさびのツンとした風味が、一気に大人の味付けにしてくれます!
また、いくらの脂とも良いバランスを保っています。
最後は、味付け海苔をかけて!
ちなみにこの味付け海苔は、友人の海苔屋さんが『いくら家 丼』のためだけに作ってくれているもの。海苔本来の味がわかるように、ほんのりとした味付けにしているんだそう。自分の好きな量をかけていいそうなので、思いっきり乗せちゃいます!
合わないはずがない!!
海苔の香りがいくらと合うのはもちろんの事、わさび醤油ともよく合っています。
この海苔をかけずにいくら丼を食べるのは、映画のエンドロールを見ずに席を立つのと同じです。
そして、一緒に付いてくる鯛汁もいただきます。
こちらは、知り合いの漁師さんからもらった鯛(明石産・淡路産・愛媛産)のアラを、一度焼いてから寸胴鍋の水に入れ、沸騰させずに 80°Cで 3 時間ほど炊いて作っています。
そこに、淡路の鳴門産のワカメ・ネギ・天かすを加えたすまし汁に仕上げています。
お箸を入れた瞬間広がる磯の香り・・・
鯛の味をしっかりと感じますが、決してしつこくはありません。
いくら丼の脂をあっさりとした鯛汁で流し込む、これもまた日本の風流といった所でしょうか。
ちなみにこの20食限定【元祖生いくら丼】ですが、開店から1時間以内に売り切れることがほとんどだとか。
ご来店はお早めに!!
★いくら家 丼(いくらや・どん)明石本店
場所:兵庫県明石市本町2-2-9 1F
電話:078-912-1908
営業:[月~金]11:30~完売まで
[土・日・祝]11:00~完売まで
定休日:年中無休
店主:藤原 義長(ふじわら・よしなが)さん