JR「元町」駅 東口改札を出て徒歩5分。
中華料理屋の激戦区とされるこの地域で、長きにわたって愛されるお店があります。
その名は『良友酒家(りょうゆうしゅけ)』。
創業は今年で33年、芸能人も多数訪れる名店です。
今回は、店主の潘国和(ばん・くにかず)さんに【天津飯】の3つの秘密のテクニックをお聞きしました!
(写真中央...奥さまの 潘慧莉(ばん・えり)さん)
【良友酒家 天津飯】の秘密のテクニック その1
『玉子に合わせる具材は、ゴマ油で炒め醤油で下味をつけたタケノコ・シイタケ・ハム・ニラと、ボイルした小エビ!』
まずは、玉子と合わせる具材に下ごしらえ。
細く切ったタケノコ・シイタケ・ハム・ニラを、醤油とお酒を使って味付けしていきます。
最後にゴマ油多めで炒めることによって、具材の臭みを消す役割があるんだとか!
下ごしらえした具材をすぐに卵と合わせてしまうと、熱で卵が固まってしまうため、普段は作り置きして冷やしています。
オーダーされた際には、これにボイルされた小エビが加わります。
【良友酒家 天津飯】の秘密のテクニック その2
『玉子を返しながら焼くとき、1回目・2回目は押さえず、3回目・4回目で少し押さえる! 』
続いて、天津飯の命でもあるふわふわ玉子を作っていきます。
卵を一つ割って、テクニック1で作った具材を「手で」混ぜ込みます。
手を使うことによって、具材の混ざり具合が分かるんだそう。
全体がよく混ざったら火を弱めて、中華鍋の真ん中あたりにゆっくりと置きます。
玉子が焦げないように鍋を回して、おたまで形を整えながら焼いていきます。
そしてこの工程では計4回、ヘラで玉子をひっくり返すのですが、1~2回目は上から押さえることはしません。
玉子焼きの中に空気を閉じ込め、ふわふわの食感にするためです。
3回目はヘラで玉子焼きの形を整え、4回目ではご飯の上にかぶせつつヘラで少し押さえています。
こうして、具材を抱き込んだ玉子がこんがりと焼けました!
お皿に盛られたご飯を優しく包み込んでいます。
餡がない状態でもすでに美味しそうです・・・!!
【良友酒家 天津飯】の秘密のテクニック その3
『餡は、豚骨・鶏ガラベースのスープに、少しの醤油と水溶き片栗でとろみを付け、鶏油で仕上げる!』
最後に、天津飯のもう一つの醍醐味、とろみのある餡を作っていきます。
使用するのは、毎朝6時間かけて仕込んでいるという豚・鶏ガラ・雌のひね鶏1羽で作られた自家製のスープ。
ここにお酒・うまみ調味料・砂糖・醤油を入れ、沸騰したらすぐに水溶き片栗を入れ、とろみを付けていきます。
長く沸騰させると濁った色になってしまうので、すばやくアメ色の餡に仕上げるのがポイントです。
仕上げに、鶏油(チーユ)とゴマ油を餡の上に回しかけることで、食欲をそそる良い香りがふわっと漂います!
この餡を、玉子焼きが乗ったご飯にかければ完成です!
なんとも綺麗な焼き色・・・
沢山の具材を包み込んだ玉子焼きは、今にもはち切れそうなボリューム感。
ご飯にもとろっとした餡が絡まって、光り輝いています。
それでは早速、いただきます!!!
「やさしい!!!!」
まずやってきたのは、餡から感じる鶏ガラの旨味。
関西風の味付けらしく、ダシの美味しさがきちんと生きています。
最後に少し入れた鶏油も強すぎず、いい仕事をしています!
また、ふわふわの玉子焼きを噛めば噛むほど、色々な具材の美味しさが押し寄せてきます。
優しい餡のあたたかさに包まれて、心まで元気になりました!
まるで実家のような安心感。
日々の疲れを癒しに、皆様もぜひ一度訪れてみては?
★良友酒家 (りょうゆうしゅけ)
場所:神戸市中央区中山手通3丁目11-8
電話:078-221-5866
営業:ランチ 11:15~14:30(ラストオーダー)
ディナー 17:00~20:30(ラストオーダー)
定休日:月曜(祝日の場合は営業・翌日休み)
店主:潘国和(ばん・くにかず)さん
H P:Welcome to 良友酒家( http://www.ryoyu-shuke.com/ )