大阪メトロ『長堀橋』駅を出て徒歩6分。
都心に程近いこの地域で、ミシュランに3年連続で掲載されている名店があります。
「レストラン乃呂(のろ)」。創業は今年で64年目。
どこかレトロで可愛らしい外観です。
1階のカウンター席は落ち着いた雰囲気が漂っていて、まるで喫茶店のよう。
2階にはテーブル席があり、オシャレな洋館のような内装です。
今回は、3代目の野呂 僚一さんに人気メニューである【ビーフカツ】の3つの秘密のテクニックをお聞きしました!
【レストラン乃呂 ビーフカツ】の秘密のテクニック その1
「和牛のフィレ肉を使い、できるだけ薄くパン粉をつける!」
まずは揚げる前のテクニック。
上質な和牛のフィレ肉を、一人前につき120g使用しています。
赤身でもこんなに綺麗なサシが入っています!
ジューシーですが脂っこくはなく、上品な味わいなんだそう。
よく揚がるように分厚いお肉を叩いた後、塩コショウで下味を付けていきます。
そして登場するのが、雪のようにサラサラとしたパン粉。
衣が分厚くなると油を吸ってベチャベチャになってしまうので、出来るだけ軽いものを使っています。
衣を薄~くつけるほど、肉の旨味も感じられるんだとか!
【レストラン乃呂 ビーフカツ】の秘密のテクニック その2
「揚げ油は白絞油6:サラダ油4。180度で3~4分、カツの表面がキツネ色になったら引きあげる!」
次は、揚げるときに使う油について。
「乃呂」では、白絞油×サラダ油のブレンドを使用しています。
白伸油は高温に強く、サラダ油は焦げにくいという特徴があるので、両方の油の良さを出すためにブレンドしています。
衣はカリッと、フィレ肉はレアな状態にしていきます。
時間は180度でだいたい3~4分ですが、揚げている音や衣の表面の色の変化などで見極めています。
また、油が古いと衣に油の色がついてしまうので、こまめに新しい油に交換することも大事なポイントです。
揚げ上がったカツがこちら!いい色してますね~~~!!!
ちなみに竹串が刺さっているのは、揚げた時に形が崩れないようにするためだそう。【レストラン乃呂 ビーフカツ】の秘密のテクニック その3
「ソースは自家製トマトソースを使い、上からかけるのではなく、ビフカツの下に敷く!」
最後はソースに関するテクニック。
洋食でソースといえばデミグラスが主流ですが、それだけでは他のメニューとの変化がないので、自家製トマトソースを使っています。
自家製トマトソースは、ホール缶のトマトと湯むきしたトマトにオリーブオイルで炒めた玉ねぎ・にんにくを加えて、ローリエの葉と一緒におよそ一時間ほど煮込んだものです。
煮込みを長くすると酸味が飛び、トマトの甘みだけが残ります。
ちなみに希望があれば、デミグラスソースで提供することも出来ます!
このソースを、冷めにくい陶板の皿に敷いて、ビーフカツを乗せたら完成!!
ソースを上にかけないことで、最初にナイフを入れた時のサクッと感を残しています!
断面はこんな感じ!
もう我慢出来ないので、熱いうちにいただきます!!!
ナイフを入れた瞬間伝わる「サクッ」という音!
お肉の旨味が口いっぱいに広がり、幸せとはこの事なのだと思い知らされます。
また、レア感の残ったお肉はカツとは思えないほど柔らか・・・
衣も薄いので重たくなく、トマトソースもかかっているので本当にさっぱり食べられます!!
世界に認められたこの味を、皆さんもぜひ一度ご賞味あれ。
★レストラン乃呂
場所:大阪市中央区東心斎橋1-16-10
電話:06-6271-7804
営業:11:30~14:00/17:30~22:00
定休日:水曜
店主:二代目・野呂太一さん