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2022.02.13

グリル梵 二井宏始さんの 「ビーフシチュー 秘密のテクニック」@大阪市浪速区

大阪メトロ「恵美須町」駅から徒歩3分。
通天閣のおひざ元に、古くから愛される洋食屋があります。


裏路地を入ると見える『グリル梵(ぼん)』。創業は今年で72年目。
店内にはレトロな雑貨、そして数々の有名人のサインが飾られています。




実は"ヘレカツが美味しい"事で有名なこのお店。
ですが、ここの【ビーフシチュー】もかなりの絶品なんです!
店主の二井宏始(ふたつい・ひろし)さんに【ビーフシチュー】の3つの秘密のテクニックをお聞きしました!



【グリル梵 ビーフシチュー】の秘密のテクニック その1
『牛肉は、4センチ角に切った和牛の三角バラを使う!』
シチューには"スネ肉"を使うのが一般的だと思いますが、『グリル梵』ではバラ肉の三角バラを使います。焼肉屋で言うところの「特上カルビ」です。



バラ肉は霜降りが多く、脂身も甘くて赤身も味がしっかりしています。
煮込んだ時、肉の旨味を一番出してくれるのがこの部位だそう!



三角バラのブロックを、さらに4センチ角に切り分けていきます。
かなり大きいと感じますが、煮込むと半分ぐらいのサイズになってしまうそうです。


【グリル梵 ビーフシチュー】の秘密のテクニック その2
『お肉の表面を焼いて、鶏ガラスープで5~6時間煮て柔らかくする』
まずお肉の旨味を閉じ込めるため、表面をしっかり焼きます。
焼いて小さくなったとはいえ、これでも結構なサイズ感です!




その後、毎朝作る鶏ガラのスープに入れて2日間ほど火にかけます。
お店を営業しながらなので、途中火から外すこともあるのですが
トータル5~6時間ほど煮ると柔らかくなるそうです!



次はドミグラスソースを作ります。
牛ヘレのスジを、香味野菜と一緒に鶏ガラスープで3日間ほど煮込み、最後に炒めたメリケン粉、リンゴやパイナップルのフルーツを加えて、さらに数時間煮ます。
このソースはビフカツやハンバーグ、ハヤシライスなどに使うソースにもなります。




【グリル梵 ビーフシチュー】の秘密のテクニック その3
『シチューの仕上げは、オーダーが通ってからドミグラスソースに、赤ワイン・オリジナル調味料のせり酒・粉のエダムチーズを入れ、野菜とお肉を煮る!』
いよいよ最後の仕上げです。
「せり酒」とは、先代から使っているオリジナルの調味料。
みりん・砂糖・醤油・お酒を合わせて炊き上げており、梵の味のベースとなるものです。
洋食屋とはいえ、使っているのは和のベースなんです。



その後、粉のエダムチーズも入れます。
コクを足すことで味にアクセントが加わります。


最後に、フタ付きで保温性のあるシチュー皿に入れて
生クリームと粉のエダムチーズをトッピングします。
別皿に温野菜とオニオンスープもセットして・・・完成です!




美味しそうな茶色~!!ごろっと音がしそうなほど大きなお肉が2つ入っています。
デミグラスソースの深い香りも漂っています!


では、お肉からいただきます!
食べると想像以上の柔らかさで、すぐに口の中で溶けてしまいました!
和のベースが入っているからか、デミグラスソースはどこか懐かしい味がします。
温野菜との相性も抜群で、一滴残さず食べ切ってしまいました!



およそ5日間、手間暇かけて完成されたビーフシチュー。
正義の茶褐色を、ぜひ一度ご賞味あれ!!


★グリル梵 本店
場 所:大阪市浪速区恵美須東1-17-17
電 話:06-6632-3765
営 業:12:00~14:00 / 17:00~21:30
定休日:毎月6日・16日・26日 / 不定休あり(6のつく日が土日祝の場合は月曜が休み)
店 主:三代目 二井宏始(ふたつい・ひろし)さん