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2022.01.16

黄龍 宮内広道さんの 「チャーシュー 秘密のテクニック」@大阪市天王寺区

近鉄奈良線「上本町」駅から徒歩5分。
利便性が高く、様々な文化にも触れられるこの街には、隠れた名店があります。
今回ご紹介する『新中国料理 黄龍(こうりゅう)』。
中華料理屋とは思えない、スタイリッシュな外観です。


オーナーシェフの宮内広道(みやうち・ひろみち)さんに【チャーシュー】の3つの秘密のテクニックをお聞きしました!



【黄龍 チャーシュー】の秘密のテクニック その1
『豚の肩ロース 1 本から真ん中のやわらかい部分だけを使う』


チャーシューは、その時々の良質な国産の豚肩ロース肉を使っています。
だいたい1本で1キロ、1人前にすると200gだそう。
その真ん中のやわらかい部分だけをカットして使っています。



赤身と脂身は7対3の黄金比。
一番おいしく、チャーシューに最適の比率だそうです。


【黄龍 チャーシュー】の秘密のテクニック その2
『中国や香港の味噌など、10種の香辛料をブレンドしたオリジナルのつけダレに、常温で2時間程つける』
黄龍オリジナルのつけダレは、中国のミソ・香港のミソ・豆腐の塩漬け・ニッキ・ハッカクなど10種の香辛料をブレンドしています。



それに豚肉を2時間程、常温でつけておきます。
常温の方が味が染み込みやすいそうです。



ちなみにつけダレには、薔薇で出来たお酒も入っています。
香りだけで酔っぱらいそうなほど、アルコール度数が高いお酒ですが
中華料理ではよく使われているそうです。




【黄龍 チャーシュー】の秘密のテクニック その3
『専用佂に吊るし、300度以上の高温で焼き、途中で水あめを塗って、再度、高温で一気に焼き上げる』
こちらがチャーシューの専用窯。
日本ではあまり使われていませんが、中国や香港ではチャーシューや北京ダックを焼くときによく使われています。
元々は炭火でしたが、安全面からガス火を使うように。
火で溶岩石を熱し、周囲に水を入れておくことで蒸し焼きになります。



溶岩石の熱や水に肉汁が落ち、その蒸気が佂の中をまわり、豚肉がいぶされたような状態になります。
佂の中は300度ぐらいになるので、皮はパリパリに中の肉汁を閉じ込めてしまいます。



ちなみに、専用窯はレバー二つを使って火加減を調整します。
その日の気温や肉の大きさ・状態を見極めて調節するため、中国や香港では佂専任のシェフがいるほど熟練の技が必要だそうです!


焦げ目は、肉に香りをつけるためにわざとつけるんだそう。
食べるときには削ぎ落とします。



そして、ここで水あめの登場!
黒糖と調合した黄龍オリジナルの水あめです。



途中で水あめを塗るのは、砂糖だけでは甘くなりすぎるから。
また、照りツヤをだし、肉汁を閉じ込める目的もあります。



塗ってから再度、高温で一気に焼き上げます。
焼き上がりまでおよそ20分。食べた時にパリパリとした食感になります。





完成したチャーシューを切り落とし、ご飯の上に乗せます。
このご飯は「ジャスミンライス」というお米。
ジャスミンの花のように白い、高級なタイ米です。



さらに半熟卵も乗って・・・完成です!!
これが美味しくないわけがありません。



宮内さんいわく、少し落ちついたチャーシューも味が変化して良いそうですが、やはり焼き立てが一番風味も食感も良いので、すぐに食べてほしい!との事。
ということで早速、いただきまーす!!


今までにないほどジューシーで柔らかいチャーシュー!
焦げ目をつけたことで外はパリパリで香ばしいです。
ジャスミンライスの上にかけた特製の醤油ダレも美味しい!



水あめと味噌、さらにお酒の風味がいい塩梅で組み合わさっています。
この美味しさは一言では言い表せません!
そのまま食べても十分美味しいチャーシューですが、付け合わせのチリソースをつけて味の変化を楽しむことも出来ます!
また違った美味しさに、箸が止まらないこと間違いなしです。



ラーメンの上の脇役から、主役になったチャーシューに皆さんもぜひ一度会いに行ってみてはいかがでしょうか?


★黄龍(こうりゅう)
場 所:大阪市天王寺区石ヶ辻町14-6 銭屋本舗ビル102
店 主:オーナーシェフ 宮内広道(みやうち・ひろみち)さん
電 話:06-6779-5557
営 業:18:00~23:00 ※現在、昼営業はしていません
定休日:日曜(不定休)