京都市北区、大徳寺。
国の文化財でもある美しい庭園が有名で、観光客がよく訪れるスポットの一つです。
そして、そこから程近いところにあるのが、今回ご紹介する『大徳寺 さいき家』。
仕出し料理の専門店として、長らく沢山の人に親しまれています。
そんな『さいき家』で特に人気があるのが、【だし巻き】。
今回は店主・才木昇(さいき・のぼる)さんに3つのテクニックをお聞きしました!
【だし巻き】の秘密テクニック その1
『昆布を水から煮て沸騰したら、カツオ節がベースの出汁パックを入れ、10分~15分煮て、濃く雑味のあるダシをとる』だし巻きの命と言える、「ダシ」。
「さいき家」では、昆布を水の時から入れて、沸騰する直前に鍋から出します。
これによって、昆布が中で崩れるのを防ぎます。
沸騰させたら、カツオ節をベースに、サバ節・ウルメ・ソウダカツオを加えただし巻き玉子専用のダシパックを入れて、10~15分ほど煮て出汁を取ります。
だし巻き玉子の場合は、濃いめにとって雑味もあった方が玉子にうま味が入るそうです。
出汁を少しいただきます・・・
「うわー!!めちゃくちゃ濃い!!」
【だし巻き】の秘密テクニック その2
『ダシに薄口醤油・浮き粉を加え、ダシ1:溶き玉子1の割合であわせる』
浮き粉とは、小麦のデンプンのこと。ダシが外に流れ出るのを防いでくれる役割があります。
これを入れることによって、冷めても美味しい、
フワッとジューシーなだし巻き玉子になるんです。
家庭でマネする場合は「片栗粉」でOKだそう!(ただし入れすぎには注意!)
溶き玉子には4個分の卵を使用しているそうです。
ちなみに、さいき家のだし巻きは砂糖・みりんを一切使っていません。
昆布のグルタミン酸で出る自然な甘みで十分だそうです。
ノンシュガーで身体にも優しいなんて、嬉しいですね!
【だし巻き】の秘密テクニック その3
『玉子液を鍋に入れて、固まる前に手前から奥に巻きこみ、また玉子液を入れて巻く...を2~3回ほど繰り返す』
強めの中火で火を弱めずに焼いていきます。
半熟の内に返し、余熱で固めると、玉子が層にならずふんわり仕上がります。
と、ここで山崎アナがある事に気づきます。
「手前から奥に巻き込んでいくんですか?」
そう。実は玉子の巻き方が違うんです。
大阪など他の地域では奥から手前ですが、京都では手前から奥に巻き込んでいくそう。
文化の違いがこんな所にもあるなんて、面白いですね!
ちなみに、山崎アナも挑戦してみましたが・・・
その難しさに、思わず舌を巻いていました。
才木さんに何とか修正してもらい、完成した【だし巻き】がコチラ!
分厚くてふわふわ~
こんなだし巻き見た事ありません!
口に入れるとダシの旨味がブワっと広がります!
才木さん曰く「冷めた方が美味しい」そうなので、少し時間をおいて、キュッと引き締まっただし巻きをもう一度・・・
さっきより雑味がなくなり、よりダシの味が濃くなりました!
冷めた時のことを想定した味付けになっているんだとか。
このだし巻きがお弁当に入っていたら、仕事の効率がグンとアップしそうですね!
★大徳寺 さいき家
場 所:京都市北区紫野上門前町73
電 話:075-492-1625
営 業:10:00~16:00
定休日:火曜日
店 主:才木昇(さいき・のぼる)さん