第35回おでかけ朗読の報告 | 前の報告 | 最新 |

 第36回おでかけ朗読の報告
リスナーの皆さんのリクエストにお答えして、保育所や老人施設、絵本サークルなどにアナウンサーが出前して朗読する「おでかけ朗読」。36回目は、平成16年2月7日(土)に、関岡 香、大月 勇、中村 香奈の3人のアナウンサーが、神戸市灘区にある六甲グランドヒルズに伺いました。以下は、関岡アナウンサーのリポートです。




写真
本に囲まれお話の世界へ

写真
もう黙っていられない子供たち

写真
いろんな表情をチャレンジ!



写真
皆さん、ありがとうございました。
『素晴らしい読書環境の中で
  〜六甲グランドヒルズこども会の巻〜』




 阪急六甲駅から山側へ車で7分ほど上がったところに、およそ380世帯が住む六甲グランドヒルズがあります。山沿いにあるため、神戸港が一望できる絶好の景色で、ドラマのロケ地にもなったくらい。そばには、松蔭女子大学もあり、大変環境のよいところです。今回、この六甲グランドヒルズ子ども会からのご依頼で、大月アナと中村アナとともに、「おでかけ朗読」に伺い、幼児〜小学校5年生、保護者など100人近い方々を前にして朗読しました。
 打ち合わせのために和室に入って、まずびっくり!部屋の壁側すべてにびっしりと、本棚が設えてあり、歴史全集や文庫本などが並べられています。さらに、朗読する集会室も本棚が置かれ、大人から子供まで楽しめる本が、所狭しと並べられていました。実は、マンションの管理人さんが、住人の方々の読んだ本を、捨てるのはもったいないと、『おばのやま文庫』を開設されたそうです。学校から帰ってきた子供たちが、ここで本を読んでいるそうです。このアイデアは素敵だと思いました。本好きの私にとっては、羨ましい限り。そんな読書環境の整ったところで、朗読をスタートしました。
 まずは、就学前の子供たち。中村アナが、『にゃーご』(作:宮西達也/すずき出版)を、大月アナが『10ぴきのかえるのふゆごもり』(作:間所ほさこ/PHP研究所)を朗読しました。かえるの冬ごもりのおはなしでは、描かれているかえるを指差して、「寝てるわ!」「凍っている!」「遊んでる〜。」など、さかんに物語に反応し、子供たちは、とても元気です。夢中なあまり、絵本の前に立ち塞がってしまい、他の子供たちから、「見えへん!」と注意をうける子もいて、身体いっぱいで楽しんでくれているようでした。
 後半は、小学生中心のお話でしたが、前半の子供たちも残って聞いてくれました。私は、斎藤隆介さんの『モチモチの木』(岩崎書店)を読みました。このお話しは幼児さんには、少し飽きられてしまうかな?とも思いましたが、よそ見する子もいなくて、熱心に、最後まで物語りに耳を傾けてくれました。途中、おはなしを聞いてくれているなという空気が伝わってきて、気持ちよく朗読できました。

 後日、「小学4年生の女の子が、自宅へ帰ってすぐに、幼児の頃に読んでもらった『これはのみのぴこ』を探し出して読みました。」や、「参加してくださったお父様が、その夜、寝る前に、子供に絵本を読んであげていた。」「読み聞かせボランティアをされているお母さんたちも、また、やる気が出てきました!」など、反響のメールやお手紙を頂き、大変嬉しく思いました。

 お話しの世界に自然にのめり込む子供たちの姿をみて、生活の中で、身近に本がある環境がいかに大切なことか、そして、素晴らしいことであるかを実感したひと時でした。六甲グランドヒルズこども会の皆様ありがとうございました。

【その他の朗読作品】
「こじまのもりのゆきのひのおみやげ」
(作:あんびるやすこ/ひさかたチャイルド 中村アナが朗読)
「これはのみのぴこ」
(作:谷川俊太郎/サンリード 上田アナが朗読。)
「かおかおどんなかお」
 (作:柳原良平/こぐま社 関岡アナが朗読)