第27回おでかけ朗読の報告 | 前の報告 | 最新 |

リスナーのご要望にお応えして、アナウンサーが保育所や老人施設、絵本サークルなど皆さんのところに出前し絵本を朗読する「おでかけ朗読」。27回目は平成15年3月8日(土)に富田林市にある知的障害者総合施設・大阪府立金剛コロニーに、結城アナウンサーと関岡アナウンサーが伺いました。
以下は、おでかけを初体験した結城アナウンサーのリポートです。




反応いっぱいで楽しく
朗読する結城アナ




大人しい話もしっかり
聴いてくださいました。




”ともだちやです!”のところで、
笑いも

『温かい空気の中で〜大阪府立金剛コロニーの巻〜』


今回は、3月8日に富田林市にある大阪府立金剛コロニーに行ってきました。
金剛コロニーは、知的障害のある方が自立を目指して生活している施設で学齢児から70歳をすぎた人まで約850人が8つの生活寮に分かれ、20〜24人のファミリーという小さなグループで暮らしています。
身の回りのことが自分でできるように訓練している人や地域社会の中で自立しようとする人など、さまざまな人たちが生活しています。

そして、私たちは、8つある生活寮のひとつ「もみのき寮」でおよそ40人の方々を前に朗読しました。

我々が到着した時には既に30人くらいの方がお待ちかね。
巨人ファンの1人と、「今年の阪神は強いですよ」などとしばし世間話で盛り上がったあと、満員になった会場で、私が「3匹のやぎのがらがらどん」(瀬田貞二訳・福音館書店)関岡アナが、2月に発売したCDでは武川アナが朗読している「雪のかえりみち」(藤原一枝作・岩崎書店)を、そして2人かけあいで「ともだちや」(内田麟太郎作・偕成社)の3作品を朗読しました。

後ろの席の方にも絵がよく見えるようにと、立ち上がっての朗読となりましたが、食い入るように見つめるきらきらした瞳、ここと言うところでうなずきながら聞き入ってくれる姿に気持ち良く朗読することが出来ました。
甲子園の阪神・巨人戦でまわりの雰囲気に引っぱられて自然と実況に力が入るように、思わず知らず練習のとき以上に熱のこもった読みになったようです。

春は名のみの肌寒い日でしたが、締めくくりには「ひな祭り」の大合唱もあり、手作りのお雛様が飾られた会場は、ぽかぽかの暖かい空気と、コロニー内に咲く白梅の花の匂いに包まれているかのようでした。
いただいたお雛様はアナウンサー室に飾らせていただきます。
でもかわいいからといっていつまでもしまわないでいるとうちの女子アナが・・・
大阪府立金剛コロニーの皆さんからの贈り物
おでかけの様子を写真で綴ってくださったものとコロニーで制作されているひな人形です。
陶器でつくられたひな人形やかばん、布で作られた花などコロニーの方々が力を合わせてさまざまな物を作っていらっしゃいます。
この他、参加してくださった方から手紙も頂戴しました。
楽しいひと時、そして、数々の素敵なプレゼントをありがとうございました。