07月22日
こころのスイッチ

「日々をいかに生きるか」


あした通信社

頑張らなくていいかも?


 今日は私の友人夫婦の話をさせてもらいました。
二人は、60代。共に元気に暮らしています。ところが、こんなことを言うのです。
長生きするのはいやだ。
もしも自分が認知症になったら、相手に世話をしてもらわなくてはならない。迷惑をかけたくない、と。
今は色々な介護サービスもあるし、いい施設もあるから、そんなマイナス思考は無用だと、私は言ったのですが、彼らは、このところ耳にする介護殺人のニュースを挙げて、将来の不安を語りました。
先日、京都府八幡市で老夫婦の無理心中とみられる事件がありました。
夫婦は2人暮らし。妻は78歳、夫は83歳。妻は認知症を患っていたそうです。近所の人によれば、二人は買い物に一緒に仲良くいっている姿がみられたといいますし、夫はおとなしい人だったとか。
関わっていたケマネージャーも「夫は掃除、洗濯から食事まで一生懸命奥さんの世話をしていた」と語っているそうです。
一階の寝室のベッドで死亡していた妻。そして二階の和室でスカーフなどで首を吊って亡くなっていた夫。
懸命な介護の末に、二人にこのような悲劇が訪れてしまいました。

在宅で頑張る介護には頭が下がりますが、個人の頑張りには限界があって当然ですよね。

病院か、在宅か?その二択しかないと思い込んでしまうと、先が見えなくなります。
近藤さんも自身のご両親の経験を経て、つくづく思ったそうです。AかBか、どちらかしかないという考え方ではなく、AもBも、他にもあるかも。そんな柔軟な発想の中に答えがある、と。
施設を利用して、プロにまかせてもいいことはプロにまかせる。その選択もあることを知っておきたいと思います。