2022/04/29
今週は『音楽の教科書』。
僕の師匠、中川イサトさんの音楽をお届けしました。
僕がギターインスト・ラグタイムを初めて知ったのがイサトさんの音楽。
オープンチューニングやハーモニクスもイサトさん。
テクニックも存在感も永遠の憧れです。
イサトさんは楽譜も写譜ペンによる手書きなんですよね。
そういったところまでアーティスティックな方でした。
番組でも僕がイサトさんのギター教室に通っていたことは話していますが、
もともとは高校のフォークソングクラブの先輩がイサトさんの曲を弾いていたんです。
イサトさんの楽譜集『ミスターギターマン1・2』を見て僕も弾き出しました。
その後、高校2年の時に梅田のナカイ楽器でイサトさんがギターレッスンをしている
ところを見学に行きました。スタジオのトビラにある小さい窓から中を見ると、
憧れのイサトさんがおられて「中川イサトが動いてる〜」と感動しましたね。
僕にとっては、楽譜集の方だったので(笑)。
そこから習いにいくことに。
高校を卒業して東京に行くまでのおよそ2年間お世話になりました。
とても懐かしい思い出ですし、今でも昨日のことのように思い出します。
師匠は今年の4月7日に天国に旅立たれましたが、いつまでも僕のギターの原点です。
今回は僕の持っているイサトさんのLPレコードの音源で紹介しました。
<音楽の教科書 中川イサト>
六番町Rag
St.Thomas
オレンジ
あいらんど
まずはご紹介BGMとして『六番町Rag』。
イサト節とも呼べる楽曲で何度も何度も弾きました。
街の雰囲気まで漂ってくる名曲です。
『St.Thomas』はジャズのカバーなんですが、この曲を聴いた当時はジャズのカバーだとは知りませんでした。
6弦の同じ音をずっと弾きながらのアドリブ展開をしていくのですが、
オリジナル曲かのような独創性でとにかくカッコよくて感動しましたね。
とても広がりのあるアレンジになっています。
『オレンジ』という楽曲はイサトさんと有山じゅんじさんと2人で弾いています。
当時の若い有山さんがイサトさんをリスペクトしながら弾いている感じが伝わってきます。
自由なイメージが強い有山さんですが、この曲での繊細な演奏も魅力的です。
最後に『あいらんど』。
文字通り南国の世界観をアコギで表現されています。
このトロピカルな雰囲気を出せるイサトさんの表現力がすごいです。
スラックキーチューニングで弾いているのですが、
この浮遊感は聞いていてとても幸せな気分になりますね。
写真のレコード、スタッフにも保存状態がいいと驚かれました。
カセットに録音して、聞いてましたからね。
このレコード、思い出、全て宝物です。
ほな
押尾コータロー
今回の音楽の教科書は中川イサトさん。
たくさんの方からもぜひやってほしいとリクエストがありました。
押尾さんの師匠として、番組にも何度もお越しいただきました。
改めてどう知り合ってどんな存在で...そしていくつものエピソードを
押尾さんからお聞きしました。
押尾さんにしか語れないエピソードの数々でした。
私にとってはとにかく優しくてちょっとおシャイな素敵な素敵なミュージシャン。
体調崩されてからしばらく会えなくて、、
会えなくなったのは寂しいけれど曲はこうしてかけられますもんね!
師匠、ありがとうございました!
南かおり