MENU
2月23日
今週のゲストは、東邦インターナショナル株式会社の代表取締役 飛永勝也さんです。
■東邦インターナショナル その仕事とは?
「ワイヤーケーブル業界に特化した貿易専門商社です。
ワイヤーケーブルを製造するメーカーさんの生産から技術面、品質面、販売までを貿易取引という面で一貫してサポートさせていただいています。
欧米製の最先端の設備や測定器、工具などを日本のワイヤーケーブルメーカーさんに輸入して販売します。
その後、そういったメーカー様から今度は逆に日本製の高性能な金属素材やワイヤーを買わせていただいて輸出していくビジネスをしております。
輸出先のメインはインドです。
その他、アジア諸国とかヨーロッパとかアメリカもありますが半分ぐらいがインド。
インドにはワイヤーを輸出しています。
これは1980年代に私の義父である創業者が、スズキ自動車さんが進出された時に、先見の明があってここでビジネスができるんじゃないかということでスタートしました。
そこから日本製のワイヤーを輸出して、バネにされて自動車の重要部品に使われています」。
海外の機械はどのようなものなのでしょうか?
「欧米製の機械はノウハウがなくても操作できるものが多いです。
いわゆる新入社員でも使えるような設備、使いやすいものが多いですね。
業界の中でも最先端のものはやっぱりヨーロッパとかアメリカにあります。
その他、ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、オランダ、ノルウェーなどです」。
社長になられたのは最近だそうですね。
「2021年、ちょうどコロナ禍に就任しました。
社員から取締役になって役員としてやって、社長に就任したという流れですね。
入社前は金融機関に9年おりました。
転職して2014年に入社して関西に帰って来ました。
金融とものづくりの業界とを比べると大きく違うんですけれども、貿易ビジネスは為替が大きく関わってきます。
そういう観点からすると金融で培った知識っていうのは非常に生かされてるところが多いですね」。
現在は2代目社長さん。
これから変えていきたいものなどはありますか?
「背負うものは大きいですけれども、それ以上に何か挑戦してやるんだという気持ちの方が大きいですね。
モチベーション高くやっております。
直近で大きく2つあります。
ひとつは輸出事業から発展したフロンティア事業部を作りました。
そこでは同じワイヤーですが医療用素材を輸出するビジネスを5年ぐらい前から始めています。
もうひとつはIoT。
"DX"と世間で云われ始めた時に私どもが属するワイヤーケーブル業界のお客様にニーズを確認していると、やっぱりこのデジタルっていうのを導入しないといけない。
でも、値段が高すぎるという問題にぶつかりました。
何か問題解決できないかなと考えまして、設備にセンサーを付けて、いわゆる生産ラインを見える化させるサービスを自社で業界特化型で2年ぐらい前に作りました。
1年ぐらい前からリリースして、今サービスを開始しています。
貿易会社ですし、私のバックグラウンドが金融なので全く異ジャンルですがイチから勉強しまして。
その後、専門人材の方に途中で入ってきてもらって今に至ります。
輸入ビジネスとIoTビジネスをくっつけて提供することで、サービスの付加価値も上げていこうと考えています」。
■舞台はインターナショナル 万博でさらなる飛躍
大阪・関西万博ではどんな展示をされるのでしょうか?
「"アナログとデジタルが融合したハイブリッドものづくりの世界"というテーマです。
世界観を展示するイメージです。
『レトロフィットIoT』。
レトロフィットなので老朽化した設備にIoTをつけるみたいな意味合いです。
古くてかっこいい設備という世界が未来にはあるんじゃないかと。
それをイメージする世界観を、からくりを駆使したピタゴラ装置を使って、造形物を作ることを考えております。
ピタゴラ装置のように銀の玉がぐるぐる回る様子をIoTのデータの流れに見立てています。
小学生にも分かりやすいようにデジタルとアナログを融合した表現で未来の製造現場をイメージしました。
古い技術と新しい技術のハイブリッドが10年後日本の未来の製造現場の姿になるのではないかと考えています。
万博では想像力を刺激するような展示を目指します」。
■これからの仕事のスタイル 世界で活躍する方法
「既存事業を守りながら、新しい挑戦、新事業にも取り組む必要があると考えています。
中小企業では代表者が率先して挑戦することが重要だと思っています。
2代目事業承継者として、様々なことを考えながら動いています。
具体的にはインドの半導体事業に参入しています。
インドにはまだ半導体市場がありませんが、今年から市場が形成されるため日本の技術を持つパートナーと協力して参入し、将来的にはインドで生産することも目指しています。
また、BtoCビジネスにも挑戦しています。
いきなりそこに行くと大変なので、まずは社内の人材育成制度の一環として『学びチャレンジ制度』を実施しています。
最近では女性社員がクラウドファンディングでチタン製のヘアコームを制作しました。
マーケティングから設計まで社員がおよそ半年で自ら行い、おかげさまで目標を達成することができました。
この制度ではまず100万円を支給します。
これを元に自由に事業を展開してもらって、失敗しても良いという環境を作っています。
なぜならチャレンジ制度だからです。
この制度は今後も継続して社員のモチベーション向上と活性化を目指します。
新事業だけでなく、本業を通じた地域貢献も重要と考えています。
立命館大学と共同事業を行い、大学の研究成果を社会実装します。
また『栃木日光アイスバックス』というアイスホッケーチームに協賛し、地域貢献と企業の知名度向上を目指しています。
大阪・関西万博への意気込みを聞かせてください。
「万博展示では、明るい未来をイメージできる、これまでに見たことのない展示物を制作したいと考えています。
東邦インターナショナルに興味を持った方は、ぜひ社員として応募してください。
事業承継者として会社をどのように展開していくか考えている方も私にご連絡ください」。
5月27日から6月2日に大阪ヘルスケアパビリオンのリボーンチャレンジ内での出展となります。
社名の通り、まさにインターナショナルな活躍!
ものづくりと貿易、さらには地域貢献。
社員さんのチャレンジ制度も魅力的ですね!