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3月17日
先週に引き続き、ゲストは2025年日本国際博覧会協会・総合戦略室長 三浦章豪さん。
大阪・関西万博の展望を伺っていきましょう。
「『愛・地球博』もかなり盛り上がって終わって、国際的にも非常にいい万博でした。
『大阪・関西万博』はパビリオンの数や国、参加国数で言うと、1.4倍ぐらいになっていますね。
コンテンツの差で言うと愛知の時と比べても非常に大きく盛りだくさんで、バラエティ飛んだ内容になってくると思います。
今回の万博のコンセプトのひとつで、"未来社会の実験場"というものがあります。
今後社会に実装されていきそうな 新しい製品であったり技術などを万博の会場内でリアルに見ていただこうと思っています。
『空飛ぶクルマ』もそのひとつですね。
会場内に離発着場を整備しまして、運航することを考えられないかと進めています」。
たくさんの試みがあるそうですね。
「自動運転のEVバスを走らせて走行中の給電をしたり。
水素燃料電池船ですね、水素で走る船。
これも150人ぐらいの定員で、中之島から会場まで40分ぐらいで繋げないかとか。
それ以外にもカーボンリサイクルの実証をするなんていう話もあります。
会場の中の一部にCO2のリサイクル工場を作って、空気中からCO2を分離して取ってきて、そのCO2で会場内の燃料を作ってみようという試み。
今後、社会に本当に実装されていく可能性がある少し先の技術、少し先の製品を見る場になりそうです」。
大阪・関西万博にお越しになる皆さんの期待は膨らみます。
「期待の先はおそらくパビリオンだと思います。
今回160を超える国や国際機関の皆さんにも参加をいただけるということになっております。
海外のパビリオンもやりたいことやデザインも明らかになりつつありまして、博覧会協会のホームページを見ていただくと詳しく紹介されています。
ぜひご覧ください。
例えばフランスはですね、"愛の讃歌"がテーマ。
『いのち輝く未来社会のデザイン』というお題に対して、 このテーマ設定なんです。
"運命の赤い糸"の伝説に着想を得て、課題を解決していくことに繋がるというコンセプトです。
オランダは"コモングラウンド共創の礎"というテーマです。
水からエネルギーを生成する新技術を紹介するといったもの。
オーストリアは"未来を作曲"。
『いのち輝く未来社会のデザイン』を音楽で表現をするそうです。
そのオーストリアのパビリオンが楽譜をイメージしたようなデザインでオシャレなんですよ。
ルクセンブルクは"Doki Doki - ときめくルクセンブルク"。ルクセンブルクの魅力、ときめきを発信していくそうです」。
各国の魅力が詰め込まれているわけですね。
「パビリオンの外観やデザインを見るだけでも非常に面白いんじゃないかなと思います。
自国の魅力を発信することは当然大きな意味合いになってきます。
その中でも"食"というのは大きなカテゴリーになってきますね。
イタリア館の屋上にはレストランがあって、オリジナルの料理を楽しんでいただけます」。
そして気になるのは日本館。
「"いのちと、いのちの、あいだに - Between Lives -"というテーマです。
日本の技術を使ったリサイクルをどう世界に見せていくか、など魅力的な展示を作るべく 頑張っていますので、ぜひご期待をしていただければと思います。
あと『ウーマンズパビリオン』にも注目です。
"When women thrive, humanity thrives ~ともに生き、ともに輝く未来へ~"をコンセプトに誰もが輝くような未来というものをどう作っていくかを考えるパビリオンになっています。
このパビリオンは外側に布の装飾が施してあります。
ドバイ万博の日本館で使っていたものを持ってきました。
カルティエと日本政府と博覧会協会で出展します」。
企業パビリオンはいかがですか?
「例えばパナソニック。その子供たちの心の持ちようが変わるような体験を通じて、自分を信じる力と一歩を踏み出す勇気を持てるきっかけを提供するんだとか。
バンダイナムコは『GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION』。
大阪外食産業協会は『ORA外食パビリオン 宴~UTAGE~』。
新しい新天下の台所をテーマにします。
万博発の大阪名物を作ります。
飯田グループホールディングスは外側が西陣織なんですよ」。
今、大阪・関西万博は完成までどのぐらいまできているものなのでしょうか。
「開催が決まったのが2018年11月。博覧会協会が設立されたのが19年1月。
時期でいうと6年のうち5年まで来ているわけで、山ですと8合目ぐらいまで。
今年は最後の1年になりますので実現と成功に向けた最後の年という位置付けです。
きっと山登りもそうだと思うんですけど、最後が1番きついですよね。
踏ん張りどころかなと思っています」。
大阪・関西万博の8人のプロデューサーについて聞かせてください。
「今回の万博の見どころの非常に大きなもののひとつだと思っています。
命を見つめ直すというコンセプトのもと、8人のプロデューサーのテーマを持っていただいて、パビリオンを作っていただく。70年万博でいえばですね、岡本太郎さんが担っていた役割をお願いしています。作っていただくパビリオンを『シグネチャーパビリオン』と呼んでいます。
シンボルとなるリングの真ん中に配置をして命を響き合わせる、拡げる、高める、磨く、知る、育む、紡ぐ、守るという様々な角度から命を探求します。
『いのちを拡げる』というテーマは石黒浩先生。
50年後、2075年の未来社会の日常生活というものを具体的に展示します。
人間とアンドロイド、ロボットが一緒に働いて生活をする、ある種、人間とロボットの境界がなくなる世界を体験できるような展示です。
小山薫堂さんは、食です。
『命を紡ぐ』というのをテーマに食や食材に関する展示を。
一生に食べる卵の量をスーパーの売り場のように表現をしたり、梅干し引き換え券を発行して、10年後、20年後に梅干しと引き換える企画も」。
関西の中小企業の皆さんにとってこの万博はどのような影響があるでしょうか。
「『大阪ヘルスケアパビリオン』では地域の中小企業の方が参加するような機会も設けています。
実際に万博会場の中に作ったものを持ってきて関わるというようなことも出てくると思います。
何より関西で万博が開かれることが大きなチャンスだと思いますね。
万博というのは、やっぱり世界を見せて、かつ未来を見せるというような場所だと思っていまして。
特にインターネットで気軽に情報が手に入る時代であっても、リアルに五感でそういうものを感じられるってことの意味は非常に大きいことです。
共通の課題のもとに世界が集まり、繋がる機会というのは大変貴重なものだなと思います。
世界と未来を、若い世代の皆さんからシニアの方まで広く感じていただきたい。
そして見に来るだけではなくてぜひうまく参加をしてほしい、万博を活用していただけるとありがたいなと思っています」。
大阪・関西万博開幕はもう目の前です!
万博は大阪の関西のおもろい中小企業さんを世界の人に知ってもらうチャンスです。
現在、大きく成長した企業さんの中には万博を機に急成長したところもたくさんあります。
さあ、大阪・関西万博、盛り上げていきましょう!