2024年

2月18日

高強度の梱包袋 防災グッズにまで進化

今週のゲストは関西紙工株式会社の取締役 営業部長 山口浩さん。
紙に関係する会社さんです。
「紙袋を製造している会社です。
一番イメージするのは手提げ袋だと思いますが、当社の梱包資材は大型の外装袋、梱包袋です。
手提げ袋も販売していることもありますが、外装梱包袋がほとんどです。
宅配便で宅配袋がありますが、あの袋は幅が32cm、まち11cm、高さが51cmです。
袋としての一番大きな袋がこれになります。
それ以上になるとダンボールが多いです。
落として割れてしまうものはダンボールが適していると思いますが、落としても割れない布団など嵩が高いものを発送する時もダンボールの場合があります。
そうすると発送する時にダンボールは大きくなればなるほど値段が高くなりますよね。
宅配袋よりも一回り大きいサイズが当社で作る袋のミニマム。
大きいものですとクイーンサイズのベッドのマットレスが入る封筒袋も作っています。
こういった大きな袋を機械製造している日本で唯一の会社です」。

紙袋に入れるメリットは?
「安価と丈夫さです。
紙といってもクラフトと呼ばれるもので内側にポリエチレンを編み込んでラミネート加工しています。
ブルーシートは目を詰めて編み込まれていますが、それを粗くしたものをラミネート加工したものですね。
表面は紙なので雨などで濡れてシミができたように見えますが、水が中まで染み込みません。
引き裂き強度も強くて、ペンなどで差し込んで穴はあいてもそのまま袋が裂けることはありません。
手提げを作って引っ張り強度のテストをしたことがありました。
その時に50kgまで耐えることができました。
紙袋自体の強度はさらに高いかもしれませんね」。

そんな大きな紙袋はどうやって作るのでしょう?
「当社以外にも大きな袋を作られている会社はありますが、人の手によって作られています。
その中で当社は機械製造をすることに特化している日本唯一の会社です。
原紙を機械にかけるわけですが、長さが20mほどのラインになります。
巨大なトイレットペーパーみたいな感じの原紙です。
よく云われるのですが、紙を売っているのではなくて、加工している会社です。
角底の袋を作ったり、まちつきの袋を作ったり、平袋を作ったりを機械でしています。
ハンドメイドだと作る数も限られたり、人件費もかかってきます。
それが当社の場合は機械で作りますので、1時間で数千枚を作ることができます。
いろんなお客様にご要望いただいた商品を規格化して、300種類の在庫が常にあります。
機械生産で最小ロットから提供できて、在庫があるので即納できます」。

防災用の商品も作られているのだとか。
「当社の専務、二代目社長の弟が販路を広げていくために考えています。
数年前に北陸で大雪により高速道路で立ち往生など災害が起きました。
それを受けて車の中や避難所で暖を取ることができないかと考えました。
とはいえ事業領域が違うことをするのは大変でした。
そんな中、マットレスや布団を入れる梱包資材を作っていることに着目しました。
その中のひとつに介護マットレスを梱包する袋があるんです。
その袋はマットレスを包み込むようなもの。
人が寝るマットレスが入るのだったら、人も入ることができるだろう、と(笑)。
その紙袋に入って寝たら安価で場所も取らず、数日、暖をとっていただけたらゴミ袋として使って捨てていただける。
使い捨ての寝袋として生まれました」。

スタジオには『あったか非常用寝袋3点セット』が。
「クラフト紙の寝袋に体を入れていただきます。
小さなお子さんとお母さんだったら二人でも入れます。
材質に防水性があるので、風を通さないんです。
自分の体温で保温状態になります。
そしていろんな会社さんとタイアップさせていただいて、アルミの袋に蒸着させてフリース毛布、そしてエアマットが入っています。
このエアマットは端からポンプでエアを入れると筏状になるんです。
いくつかの空気が入った風船状のマットのひとつひとつに逆止弁がついていまして、もし床の状態が悪くてマットに穴が空いてしまっても、全ての空気が抜けてしまうわけではありません。
くるっと巻くと枕を作れたり。
避難所だと寒いこともあります。
マットを敷いて毛布にくるまって袋に入っていただく。
毛布が入っていたアルミの袋ですが、袋に足を入れていただくと温めることもできます。
取引させていただく会社さんに相談するとタイアップしていただきました。
現在、柏原市と羽曳野市のふるさと納税の返礼品になっています」。

会社の歴史は次週に続く...。

<プレゼント> 今回、山口さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「 あったか非常用寝袋3点セット 」を5人の方にプレゼント!
≪ 宛先 ≫
メール: akarui@mbs1179.com
FAX: 06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「  関西紙工株式会社 プレゼント 」係
・当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

お客様のニーズに応える梱包資材の進化系。
さらなる進化は防災グッズにまで。
柔軟なアイデアが素晴らしいですね。