2023年

8月20日

冷凍たこ焼き 機械では出せない手作りの味

今週のゲストは株式会社 元祖たこ昌 代表取締役 山路秀樹さん。
テレビCMでもお馴染みです。
改めてお仕事を伺っていきましょう。
「たこ焼きの飲食店運営、冷凍たこ焼きの製造販売。
冷凍たこ焼きは駅、空港、百貨店、スーパーなどで販売させていただいたり、飲食店にも業務用として納めさせてもらっています。
たこ焼き専門の企業です」。

そもそも、たこ焼きを遠くのお土産に持っていくことは考えもしませんでした。
「たこ焼きをお店の前で焼いて販売している頃。
たこ焼きは買って自宅に持って帰る。
今から40年ぐらい前はたこ焼きを遠方に持っていくのは不可能な時代でした。
そんな中、ご近所の奥様方のご主人が単身赴任。
焼きたてを持っていければ良いんですけどね、というお声をいただきました。
ひとつのヒントですよね。
お土産商品を作るよりもお客様のニーズを反映できないかと考えたのが、冷凍たこ焼きを作るきっかけになりました」。

こだわりの作り方があるとか。
「関西の皆さんはたこ焼きをご自宅で作られますよね。
焼きたてはある程度のものを作れるんです。
これを冷凍にして電子レンジで復元して焼きたてに近いものを作ることができるか。
当時の私は中学生の頃で商品開発には携わっていませんが、試作品はたくさん食べました。
完成まで3、4年かかっています。
最初、大阪では受け入れられなかったです。
たこ焼きは焼きたてのアツアツを食べる。
それをなぜ冷凍のものを? 街に出たらあるやん。
そんなお声がありました。
だからほとんど売れなかったと聞いています。
そこで先代の父は東京に行きました。
当時の東京では美味しいたこ焼きが少なかったせいで受け入れられました。
これなら何とかいける、ということでお土産に。
空港で父と母がお土産の売り場に立っていました。
冷凍のたこ焼きは手作りをしています。
昔、機械でも作ったことがありますが、美味しくなかったですね。
やっぱり手焼きです」。

たこ焼きも色々と種類があるのだとか。
「12種類ぐらいありますね。
明石焼きもあります。
全部手作りをしています。
美味しくないと大阪のお客さんは納得してくれません。
機械も導入するとたくさん作れますが、味がよくない。
僕らが味に満足したものを販売しています」。

大阪といえばたこ焼き。
「大阪にお越しいただくと美味しいものはいっぱいあります。
だけど持って帰ろうと思うと数が限られます。
食文化が華やかですが、持って帰るものが少ないんですよね。
だからお土産にたこ焼き」。

店舗もされています。
「一部の店舗になりますが、食前酒からデザートまである、たこ焼きの会席をやってみたり。
昨年10月に関西空港のリニューアルに伴って、たこ焼きを使ったお弁当、丼なども販売させていただいています。
たこ焼きもあって、たこ飯もあったり。
コロナ前まで和食の店もやっていましたので、そのノウハウを活かしています」。

空港でいうと外国の方もお土産にされるのでしょうか。
「外国人の方は空港で食べられる方が多いですね。
持って帰る方でいうと韓国の方々がお土産にされます。
飲食をたくさんしていただけますね。」

少し前はコロナ禍。
「店は閉める、人は動かない。
本当に"なにする?"っていう感じでした。
売るところがないんですよね。
先の見えない真っ暗なトンネルの中に入っているような3年間でした。
私は会社でずっと座ってられない人間でしてね(笑)。
お取引いただいている全国の空港へ地方回りをしました。
飛行機の荷物検査があってゲートの中でホッと一息、ビールを飲んだり。
ちょっと呑むとアテ(つまみ)が欲しいじゃないですか。
そこでうちの商品どうですかと。
ひと箱6個入り、注文が入ったら電子レンジで温め。
賞味期限の1年やってみて商品が動かなかったらやめましょう、と。
お店も何か売りたい、ロスを出したくない。
コロナの間はずっと飛行機に乗っていました。
幼稚園の時から一緒です、じっとできない(笑)」。

近頃、人の動きが出てきています。
「おかげさまでコロナ前以上に戻っています。
でも去年の9月まではすごくヒマ。
なだらかに人が増えてきてくれたら良かったんですけど、人が急に増えました。
うちは手作りなので急に言われても作られへん...(笑)。
鳥インフルエンザであったり、為替の問題。
厳しいところもありますが、毎日毎日"今日もありがとうございます"。
明日は何が起こるんだろうな、と」。

会社の歴史は次週に続く...。

<プレゼント>
山路さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「 たこ昌の6種詰合せ『御堂筋』 」をセットにして5人の方にプレゼント!
≪ 宛先 ≫
メール:akarui@mbs1179.com
FAX: 06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「  元祖たこ昌 プレゼント 」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

さすがは大阪を代表するお土産の一つ・冷凍たこ焼きを生み出したパイオニア。
味へのこだわり、社長のバイタリティあふれるお話がたくさん聞けました。