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3月19日
今週のゲストは本州印刷株式会社の代表取締役 陣野公司さんです。
印刷の中でもどんなお仕事をされているのでしょう。
「化粧品と健康食品のパッケージを専門に印刷しているメーカーです。つまりは商品の箱ですね。
環境問題もありまして、簡素なものが増えてきましたね。
化粧品はホイル紙といって金や銀、パールの加工をされたものもあって、化粧品の顔として仕上げます。
薬事法の関係で 化粧品の中で"美白"と書いていいものといけないものがある。マスカラでもまつ毛をあげると書きたいけれど、いけない場合もある。
そんな時はデザイン性を高めて機能などが伝わるようにしています。うちの方で化粧品のデザイン専門会社がありまして、形状提案やデザイン提案をする場合もあります」。
パッケージで売上の左右もあるのでしょうか。
「これがあるんですよ。
やはり商品に手が伸びるのかが重要です。
色目、柄、ロゴ、大切ですね。
僕は営業出身なのでデザインはできないんですけれど、仕事をしていくうちに色んなパッケージに触れて、売れる商品の傾向がわかってくるようになってきました。
その情報をデザインチームに共有して提案して採用されたり。その繰り返しで仕事が生まれています」。
容器に貼るラベルから販促ツールも作られているとか。
「別会社で本州シーリングというシール専門の会社もあります。化粧品と健康食品に特化したシールメーカーです。
箱もラベルもパッケージもできます。
商品を送ってもらえたらシールを貼って、パッケージして発送までしていいという化粧品の包装許可を取りました」。
新型コロナウイルスの影響でこれまでマスクをしていました。これからマスクをする機会も減ってきそうで化粧品の売れ行きも伸びるのでは?「以前はアルコールが入ったジェルなどのパッケージやシールなどを作っていました。
インバウンドも帰ってきてこれから売り上げが伸びていったらいいですね」。
「印刷メーカーに求められるのはいかに環境に優しいものを使うかです。F S C認証紙というものがありまして、木のデザインのマークで、メーカーではなくて印刷会社がつけるマークなんです。どこの木を伐採してどこで印刷しているか。何枚仕入れて何枚使って何枚捨てたということまでF S C協会に報告します。
このF S C認証マークは仕事をする上で必須ですね。
東京五輪の時も認証された印刷会社が起用されていました」。
LIMEX(ライメックス)という素材もあるのだとか。
「パッケージは、これまで紙かプラスチックか。
しかしこのLIMEXは60%が石灰石、40%は樹脂なんです。昔、ストーンペーパーがありましたが、LIMEXに関しては紙マーク、プラマークも要りません。
LIMEX のマークをつけるか、LIMEXの説明を入れる。
通常、紙1t作るのに木がおよそ25本、水が80tも必要なんです。しかし、このLIMEXは木の伐採はなし、水は4t。
環境に配慮した素材といえます」。
紙と違って使いやすさはいかがですか?
「苦労しましてね(笑)。
石なので箱にするときに折る時の罫線が割れてしまったり、折れてしまったり。
糊をつけても長い時間が経つと剥がれてくる。
1年かけて糊と罫線の開発をしました。
罫線技術はうちが特許を取りました。
シートメーカーさんも喜んでいただきましたね」。
会社の歴史は次週に続く...。
化粧品、健康食品のパッケージは見た目のデザインが勝負。
さらに環境に配慮した素材をお使いだということも興味深いですね。