2022年

11月27日

お肉屋さんが考えたスパイスとタレ

今週のゲストは株式会社コバヤシの取締役兼CDO
小林裕一郎さん。
改めてお仕事の内容を伺っていきましょう。
「食肉の卸売りをしています。
CDOは商品開発の最高責任者のことです。
コロナをきっかけに売上の減少を補填するためにお肉を食べてもらうスパイスを開発しました。
続いて焼肉のタレも開発、販売しています。
元々は肉の卸がメインで小売りも。
主な取引先はホテルや学校給食へもお届けしています」。

コロナでどんな風に変わりましたか?
「売り上げは7割減になりました。
それにより従業員が働く時間も短くなってしまいました。
どうしようかと考えて一般の消費者向けの商品を考えた結果、商品開発になりました」。

いざ、商品開発といってもすぐにスタートできたのでしょうか?
「以前から小林オリジナルで作らないんですかと言われていたんです。
そのタイミングでアウトドアで使うキャンピングスパイスが流行っていました。
それに乗っかりましたね(笑)。
味は日本人が好きな醤油を入れようというのが基本。
そこにニンニク、香辛料。
スパイスなんで辛味も必要だと思いました。
でも1番のコンセプトは"子どもが食べられる"
ということでした。
ミックススパイスと呼ばれる商品が世の中にはたくさんあるのですが、子どもが食べるには辛い。
家族みんながキャンプに行くのにスパイスがきいたお肉を親だけ食べるのもおかしいじゃないですか。
うちに8歳の息子がいます。
先ほど私は自分のことを商品開発の責任者といいましたが、最終的な決定は息子です(笑)。
食べさせた上で、息子がOKを出せばGOです。
色々と作った上で一発目でいけました。
辛いか辛くないかの判断をと思っていたのですが、"これは美味しい"と作ったスパイスを指につけて何度も舐めていました」。

そうして出来上がったのは『七代目こばやし』。
"七"という文字がインパクト大のパッケージです。
「現在の社長は父で六代目。
七代目が作った歴史を打ち出した方が良いとこのデザインになりました。焼肉のタレも同じデザインに。
タレも息子のOKが出ました(笑)。
作っている側から考えると、考えて作っているのですが、食べてもらって美味しくないと言われた瞬間、ゼロに戻ってしまいます。試食の時は緊張しましたね。
今、このタレを焼肉屋さんの社長さん達が"これは間違いない""ほんまに美味しい"といってくださるのが嬉しいです」。

スパイスは大手スーパーやオンラインショップで購入可能。タレはこれから展開される予定です。
オンラインショップはいつから?
「最終的にはお肉とスパイス、タレのセットで買っていただけるといいですね。コロナ禍でオンラインショップを開設しました。ご自宅で食事をすることが増えましたので作りました」。

元々の卸のお肉はどんなものを取り扱っておられますか?
「牛・豚・鶏・羊。
私が住んでいる豊中市はワニ肉を推していまして。
ワニの食感は鶏肉に近くて栄養も鶏より栄養豊富。
うちが仕入れているワニ肉は6次産業として発展途上国から仕入れていまして、養殖のものなんです。
食べていただくことで支援にもつながっています。
管理された餌を食べて育っているので、食べやすくておすすめです」。

小林さんは現在商品開発をされていますが、それ以前は?
「営業からお肉を切ったり捌いたりもしていました。
私たちの世代は難しいかもしれませんが、先代の社長は全てやっていたそうですね。
現在は捌かれたものが入ってきたり。
分割して納品してくださいますね。
よく聞く一頭買いという言葉がありますが、売れる部位とそうでない部位があります。
パーツで必要な部位を仕入れる方が効率がいいですね。
関西は牛肉文化です。
お肉に関わってこられた先達がしっかりと役割分担をして、効率よくお肉を流通できるようにしてくださったおかげですね」。

牛肉文化を育みながら新たなスパイスやタレの開発。
社長であるお父様はなんとおっしゃいましたか?
「お前は何を作っとるんやと言われましたね。
それをやる暇があるなら肉を売れ、と。
結果として、やってみたらどうやといってもらえて。
今は喜んでくれています。
タレに関しては父や母、弟も力を入れています。
商品開発チームは私ともうひとり、計二人でやっています。今後は増やしていきたいですね」

会社の歴史は次週に続く...。

<プレゼント>
「 焼肉のタレ『七代目こばやし』&お肉専用スパイス『七代目こばやし』 」をセットにして5人の方にプレゼント!
≪ 宛先 ≫
メール:akarui@mbs1179.com
FAX : 06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「  コバヤシ プレゼント 」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

ピンチをチャンスに。
お肉のことを知り尽くしたプロだからこそ生み出すことができたスパイスとタレだと思います。