2022年

1月30日

こだわるけれど、とらわれない 紙のプロの挑戦

ゲストは先週に引き続きKAMIX株式会社の代表取締役 宗次健太さん。
様々な紙の卸売りから音声ペン、そしてレンタルスペースのサロンまで幅広い仕事をされています。
今週は改めて会社の歴史を伺っていきましょう。

「創業はおよそ70年前、祖父が創業者です。
四国から丁稚で大阪へ出てきまして紙の仕事に携わったそうです。
そこから独立して創業しました。
うちの父親が養子でして二代目となります。
創業者がかなり厳しかったそうで何度か家出をしたそうです(笑)。
私は孫ですので甘い部分もありましたが、祖父は家長として家を支えているという迫力がありましたね。
私の母親はそんな中でも明るく自由にしていたようですね(笑)。
私の父と母は大学で出会っていまして、その後、YKKに勤務していました。
父はシカゴに赴任しましたが、創業者は母に"あいつを連れ戻してこい"と言ったそうです(笑)」。

現社長はどのようにして入社されましたか?
「長男は3つ上で大手損保会社に、私は次男です。
大学卒業後、3年ほどITコンサルティングの会社にいました。
当時、一番ペーパーレス化を進めていた会社でしたね。
20数年前に私と兄と父で三代目を決める会談がありました。
私自身、将来的に自分自身で何か仕事をするためにコンサルティング会社に。
ペーパーレスのその先がわかっていた分、迷いましたね。
色々と状況を判断してから入社となりました。
当時、25歳でした」。

入社してからいかがでしたか?
「3年ほど前に紙から一回離れてみようという考えになりました。
紙にはこだわるけれど、とらわれないようにしようと。
昔から海外と商売をしたいという思いがありまして、輸入総代理という方向も模索しました。
小さい市場の低コストの輸入、日本ではあまり知られていない会社と取り引き、点と点を結ぶようなビジネスですね。
そんな中、イギリスのメーカーで非常用の浄水器『ライフセーバー』と出会いました。
将来性を考えて将来の日本で役立つ商品だと思いまして日本の総代理店の権利を得ました」。

『ライフセーバー』について教えてください。
「水筒サイズからタンクまであって山の水などの微生物を除去できます。
備蓄水の補助としてお使いいただけます。
アウトドアでもお使いいただけます。
イギリス陸軍が実際に使っているものです。
現在もネットで販売しています」。

この先のビジョンはどう描いておられますか?
「最終的には輸出という方向に進みたいと考えています。
基本的には紙のビジネスを中心におき、守りながら攻める。
固定観念に囚われずいろんな仕事にチャレンジできればと思います」

紙から音声ペン、そして携帯浄水器まで。
KAMIX株式会社のチャレンジは続きます。

竹原編集長のひとこと

紙というとペーパーレスの波から厳しい状況も聞かれましたが、再生ができるものとして脚光もあります
紙の会社の確かな目、そして新しいビジネス。これからも楽しみですね。