2021年

6月 6日

香辛料も剣道も"ひと振りに命をかける"

ゲストは先週に引き続き、株式会社やまつ辻田の代表取締役社長 辻田浩之さん。
名店から愛される和風香辛料。
先週はスタジオに数々のお料理を用意していただき、その新たな境地を見せていただきました。
今週も美味しそうな香りが...。
「"胴づき"という昔の水車小屋の突き臼の製法で作った実生柚子の『柚七味』です。
うどんの『美々卯』のきつねうどんにかけて召し上がっていただきたいと思います。
この『柚七味』には四万十川の青のりも入っています。難波葱も入れさせてもらいます」。
大阪が誇るうどんの名店のおだしと相性も抜群です。

柚子を使ったドリンクも。
「氷を入れたグラスに『実生柚のす』を入れます。
そこにフランスの天然の炭酸水『シャテルドン』を。
甘さは全く入っていませんが、とてもいい香りでスッキリとした味わいのドリンクになります」。

続いては『たかの爪』。
「『たかの爪』を石臼で挽いたものなんです。
単体では表に出していないものですが、今回は『たかの爪』の美味しさを味わっていただこうと思いまして。
とてもいい香りがして、美味しいです」。
おだしに耳かき一杯ほどの量で、おだしの更なる味を引き出し、唐辛子自体の味わいも広がります。

続いて『金ごま』。
「国産のごまも長らく取り扱っているんですが、『金ごま』はトルコのキョイシーズの農場で有機栽培する世界最高峰の"ごま"。これを2度焙煎して 石臼でひきあげてさらに最高の風味をひきだします。
これをバニラアイスクリームにのせて食べてみてください。とても相性がいいですよ」。
その味わいに竹原さんも高井さんもニッコリ。
「ごまというのは、摺るだけじゃ美味しくならないんですよ。
摺鉢で油分とタンパク質を摺りつぶして絡めることで旨味が出るんです。
単純に摺るとつぶれすぎるんです。
臼を大きくして突き臼の製法で作ると丁度いい摺り具合となります。
また、大阪の南森町に『和田萬』というごま専門店があるんですが長年仲良くさせてもらっています」。

たくさんのお店とお仕事をされている株式会社やまつ辻田の辻田浩之さん。
家業を継がれたわけですが、ここに至るまでは?
「二代目の祖父が地元の小学校の校長でした。
私も教えることが好きで高校の英語の教師を10年ほどしていました。
その後、商売を継ぎますが教えるということでは今も剣道の道場をしています。
今、仕事ができているのも剣道のおかげです。
尊敬する師匠がいまして、もともとは大阪体育大学で長年ご指導され一昨年まで慶応大学の師範をされていました。
日本一厳しいと云われる大阪体育大学の剣道寒稽古がありまして、それを25年間皆勤したぐらい師匠のことが好きでしてね。

剣道に導いてもらっていると言っても過言ではないですね。
剣道のひとつの精神に"この一振りに命を込める"というものがあります。
自分の一太刀が命そのものなんです」。
剣道を愛する辻田さんの道場から全国優勝をされた選手も生まれました。
さらには英語教師の経験から英語教室も。
「将来、子どもたちが仕事をした時に"いい仕事するなぁ"といわれるように、徹底して文武両道としてやっています」。

三代目には辻田さんのお母様がおられたそうです。
「"あんたはでけへん"といわれてましたね。
剣道ばっかりやっていたので(笑)。
改めて一緒に仕事をして、母が面白い人だということがわかりましたね。
とてもアイデアが豊富な人なんです。
"七味の手紙"といいまして、パッケージの裏に84円切手を貼ったらそのまま投函できます。
幸せを呼ぶデザインにもなっています。
これは母の発想なんです。
『さかい利晶の杜』と共同企画した、与謝野晶子さんの詩歌集の装幀をデザインしたパッケージもそうです。
さらに、武者小路実篤さんの"自然はものをつくる名人 人間はそれを生かす名人"という言葉がホームページにあります。
母が武者小路実篤さんのお家まで行って直談判して許可をもらってきたそうです。
母と仕事をしないとわからないことでしたね。」。

「とにかく世界の頂点の"粉"を作りたいです。
見事やなぁという品物を高くならないようにお客様にお届けしたいですね」。

究極の和風香辛料、期待しましょう!

辻田さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「極上七味・名代柚七味・石臼挽き朝倉粉山椒」こちらをセットにして5人の方にプレゼント!

≪ 宛先 ≫
メール: akarui@mbs1179.com
FAX: 06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「やまつ辻田 プレゼント」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

ものづくりへの情熱、それはお母様の姿から継承されたものかもしれませんね。
素晴らしい品々でした。