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8月 2日
先週に引き続き、ゲストはクモノスコーポレーション株式会社の代表取締役 中庭和秀さんです。
独自開発した世界唯一の測量システム、そしてユニークな社名誕生のお話などを伺いました。
測量の会社でありながら、技術開発の方にも力を入れていらっしゃいますね。
「3Dレーザースキャナーのパイオニアとも呼ばれています。
ひび割れ計測はオンリーワンの技術を持っています。
ひび割れ計測システム・KUMONOSができたのが2006年。
この時にちょうど、建造物に関する構造計算書偽造問題がおきまして。
建物のひび割れなどを検査しなくてはいけないということで、発明するやいなや、100台ぐらい急に売れたんです。
元々、測量は近接目視じゃないという法律がありまして。
急を要する時にはこのKUMONOSが便利だったんですが、国の建物などはまだ近接目視。
KUMONOSが使えなかったんです」。
しかし、現在はこの広がり。
何かきっかけが?
「日本の建物は古くからこの近接目視で維持管理されていました。
しかし、海外はそうではなかった。
とある先生が"KUMONOSは海外の方が売れるんじゃない?"と仰って下さいまして。
アメリカやヨーロッパに持っていくととても高評価をいただきまして、現在28ヶ国で使っていただいています」。
海外で高評価、さらに国際的な賞を受賞して日本にも広まるようになり、なんと一昨年、国内でも近接目視からKUMONOS使用可能へ切り替わったのだそうです。
会社の創業のきっかけは阪神淡路大震災と伺いました。
どんなポリシーを持ってお仕事をされていますか?
「ポリシーとしましては災害最優先。
地震など様々な災害、事故が起こります。
熊本の震災の時はKUMONOSを15台持って行って、高速道路など早急に復旧できるように計測させていただきました」。
元々中庭さんご自身がものづくりや発明がお好きだったんですか?
「代表取締役発明家と言われています(笑)。
"できないことをどうしたらできるようになるだろう"と考える習慣ができています。
毎年3つずつ特許をとる目標を持っています。
最近では新しい3Dレーザースキャナーのために特許を取得しましたよ」。
聞けば中庭さんは福岡大学の工学科。
測量を学ばれていたそうです。
どういう時にアイデアが湧くのでしょう。
「お風呂とかベッドとかで色々思いつくんですけど、ダメなことも多いですよ(笑)。
商品開発においては"うちの会社やるべきことか"、そして心が燃えるほど"この商品を作りたいか"。
最後に"本当にやれるか"。
最後は自己判断周りに相談しますね。
そうすると商品になるかどうかが見えてきます」。
海外とのビジネスも多いと伺います。
社内はどんなシステムになっていますか?
「外国人の社員がいます。
130人の社員のうち15人は外国人。
95%の言語に対応できる15人なんです。
彼らが海外との橋渡しをしてくれています。
アイデアあふれる社員も多くて喜ばしいですね」。
将来のビジョンはどう見ておられますか?
「いろんな建物がありますが、例えばノートルダム大聖堂のデータはあるんですね。
だから復刻できた。
今は測ることがお仕事ですが、建物のデータを取って残して守り続けることが我が社の使命かなと思います。
安心安全な街づくりに役立てればと思います」。
社会に役立つ測量、未来に活きる測量。
クモノスコーポレーション株式会社は測量で未来を創ります。
商品もオンリーワンならば発想もオンリーワン。
強いビジネスの所以ですね。