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5月15日
霧で社会の発展に貢献する産業用スプレーノズルのトップメーカー・株式会社いけうちの執行役員社長・村上慎悟さんが今週のゲスト。
そもそもこの「霧」とは山などに掛かる、あの霧のことなのでしょうか?
「霧というのは山のモヤやスコールぐらいの粒の大きさまで、色んなタイプの霧があるんです。
それを作るシステムを販売しています。
だから私たちは“霧のいけうち”なんです」
その霧の役割は様々。
冷やしたり、湿度を与えたり、散布したり。
「天王寺駅 HEPファイブ…京都鉄道博物館などにも私たちの技術が採用されています。
こういった施設では濡れそうで濡れない10〜30μm。
髪の毛の先よりもはるかに細かい霧ですね」
竹原さんは新聞社勤務時代に輪転機の側で霧をみたそうです。
「印刷にも霧は欠かせませんね。
静電気をおさえる作用があります。
霧を出すことで元から静電気自体を起こらないようにする。だから輪転機がスムーズに動くんですね」
大きな粒の霧は鉄を冷やしたり、医療の現場でも使われているのだそうです。
霧は宙を舞いながらも縁の下の力持ち的存在なのです。
そもとも村上社長はこの「霧」に特化した会社の存在をいつお知りになったのでしょう…?
「学生の時に知りましたね。
産業の下支えをしていることに興味をもって入社しました。
当時、エレクトロニクス産業の発展時期でしてね。
洗う、現像、エッチングなどその工程には霧を噴射するノズルが使われていました。
時代が変化しても霧は不可欠なんです」
“霧のいけうち”はこれから先の未来のことも霧で考えます。
「地球音温暖化問題も考えています。
クーラーは熱を使って冷やしていますが、『クールジェッタ―』といって霧を大きなファンで飛ばすシステムがあります。
これで工場を冷やす。
しかも濡れない霧で資材を濡らさず、かつ従業員の皆さんの熱中症を防ぐ。
しかも電気代、設備代がクーラーの1/10なんですよ」
省エネで安い。しかも排熱が発生しないというから驚きです。
さらに動物にも霧が有効活用されています。
「食肉の生育環境や、競走馬の厩舎にも霧が使われています。
動物も夏場は冷やさないといけませんからね」
製品のほとんどを自社で製作。
産業、生活、環境、さまざまなシーンで霧が生きています。
「社是に“人の足跡を踏むな”とあります。
常に前人未到の地を目指して、ということです。
チャレンジ精神ですね」
新しい霧を生み出す「霧のいけうち」。
未来への見通しは良好です。
“人の足跡を踏むな”
パイオニア精神が新たな道を作り、新たな製品を生む。
背筋が伸びるような、いい言葉ですね!