2016年

2月21日

山下潤教授から受けた情熱が医学を変える! 細胞医薬のこれから

今週は医療・ライフサイエンスの世界で注目を集めるiHeart Japan株式会社の代表取締役社長 角田健治さんにお越しいただきました。
iPS細胞を活かした細胞医薬。その技術とは如何に…。
メディアでは名前をよく目に耳にするiPS細胞。
それを医薬に…?
「細胞そのものを医薬品にしていこうということなんです。
そもそも医薬は生き物ではありません。
生き物を人の体の中に入れて治療をしていくということなんです。
次元がまったく違う治療ですね」
錠剤の薬を飲むように、今後、細胞の仕組みを持った薬が登場する未来がくるかもしれませんね。


角田社長のお話によると、手術や薬では治しきれないところでも細胞医薬は活躍するのだそうです。
「そこが従来できなかったことなんですね。
それが細胞医薬にはできる。
特に我々がやっている心臓の分野では、かなり医薬品があるにしても限界があるんですね。

心臓の機能を維持するのは心筋細胞。
心筋細胞は増えないんです。
だから増える時に遺伝子のエラーが起こる癌がないんですよね。
ただ心筋梗塞で減ることがある。
それを補うのが細胞医薬なんですよね」

こういった細胞のお話を伺っていますが、角田さんはどうやってこの道に入られたのでしょうか。
「神様のお導き(笑)と云いますか…。
ある人の紹介で京大のiPS細胞研究所の山下潤教授とお会いしたんですね。
もともと30分のアポイントメントだったんですけど、4時間半お話ししました(笑)」
もともとバイオテクノロジーを学んでいた角田社長。
話が合うのは必然でした。
「気が合ったんですね、きっと(笑)」と角田社長。

角田社長は現代の心臓治療の現状も教えてくださいました。
「なんらかの理由で心臓の機能が低下した状態のことを心不全と呼びます。
軽症も含め100万人おられます。その中で重症心不全の方もおられます。
その方々は1年以内に心臓移植を受けないと50%の確率でお亡くなりになります。
その方々がおよそ20万人おられます。
それに対して心臓移植手術は35件なんです。
全然足らないんですよね。
これは何とかしなければならない」
山下潤教授と4時間半話して、その想いに動かされ起業。
「先生に話を聞いて、今の道に進もうと考えたわけです」
それが2013年。
日夜研究を進め、およそ6、7年後には発売となるそうです。
人のための熱い想いが詰まった細胞医薬。
未来の薬が未来を変えます。

竹原編集長のひとこと

ベンチャー起業がいっぱいある中、人の命に関わるお仕事をされている。
この先、多くの人が待っているお仕事でもあります。
期待しています!