上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【巻】7・1151…大伴の三津の浜辺をうちさらし
2008年6月15日

【巻】…7・1151

【歌】…大伴の三津の浜辺をうちさらし 寄せ来る波の行方知らずも

【訳】…大伴の御津の浜辺を打ちさらす寄せ来る波の行方は分からない。
  
【解】…「津」とは港で「御津」とは大切な港を言った表現だそうです。大伴氏は天皇に近い立場の重責を担っていた一族で、海防も担当していたため「大伴の三津」と呼ばれた難波の拠点港があったのでしょう。その浜辺に打ち寄せる波の表情を読んだ、ある意味ロマンティックな感じが抱かれる歌ですよね。
梅雨入りして曇天が続きますが梅雨の晴れ間がやってきたら、たまには海を眺めに行くのはどうでしょう。大阪湾なら、西の海に沈みゆく夕陽が見られるかも知れませんよ。変幻自在な水の存在感、地球上のあらゆる種類の生き物にとって不可欠な水。今日は海の波の表情を読み込んだ歌でしたが、来週は「川」をテーマにした歌をご紹介します。