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2008年6月27日
☆bP46『消えた大入り袋』
月末になり、財布の中が心許無い状態になってきた。無駄遣いをなくせば、もう少し余裕もあるのだろうが。 昨夜も落語会の打ち上げでやってしまった。隣に座ったスタッフの女性がアルゼンチンタンゴを習っていると言うので「僕もできる」と立ち上がり、その人の腰に手を回した。

とてもナイスバディーな人だったので体が反射的に動いたのである。お互いの片足が相手の股間に入るように下半身を密着させ、ついでに胸と胸もピタッと合わせた。約1分間の夢心地。するとその女性が「お金ほしい」と言い出した。「いくらですか?」「3千円」。財布から千円札を3枚出し、女性の胸の中に捻じ込んだ。
深夜に帰宅し、「あの3千円、何も出す必要なかったのになぁ」と反省しながら、お金があることをふと思い出した。落語会の大入り袋である。1枚に50円入っている。私の机の引出しにたくさん入れてある。喜び勇んで引出しを開けると、影も形もない。一体どこへ消えたのだ。
私はすぐに子供を疑った。これまでにも、私の机からセロハンテープやホッチキス、スティック糊などの文房具を勝手に持ち出して使っている。先日も蛍光ペンがないので娘に借りたら、それが私のものだった。問い詰めても知らぬ存ぜぬの一点張り。
今朝、朝ゴハンの最中に息子と娘に聞いた。「お父さんの大入り袋、知らん?」「知らんし」「侑紀ちゃん取ったやろ?」「取ってない〜」「ほななんでないの?」「知らんやん」「どこにあるんや?」「知らん言うてるやろ!」。二人は不機嫌な顔で学校へ行った。
引出しの中から、大入り袋だけが忽然と姿を消す。「不思議なこともあるものだなぁ」と、何気なく机の右横を見ると、薄紫色のビニール袋があった。膨らんでいる。見ると、大入り袋がギッシリ詰まっている。2週間ほど前に私がこの中に入れたのだ。「お前たちを疑ったお父さんを許してくれ!」。私は心の中で子供たちに詫びながら、袋の数を数えた。81枚、総額4,050円。
これで、また飲みに行ける。

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