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週間地震概況 地震の基礎知識 概況過去記事 トップへ戻る
 「もっと大きな地震が来るかもしれない」。震災で多くの人が余震を恐れました。
しかし、本震よりも大きな余震はありません。 地震の活動期に入った今、防災意識とともに必要以上に不安にかられないための知識も必要です。 1998年10月にスタートした週間地震概況では、1週間に起きた地震を解説し、地震や災害の基礎知識を妹尾和夫と魚住由紀の会話で親しみや すく伝えています。(監修:京都大学防災研究所 梅田康弘教授)。
10月の丹波山地の地震活動
2005年11月12日放送

妹尾:では、週間地震概況をお伝えしましょう。

魚住:先週土曜日の午後から今日の午前中までに起きた地震、気象庁のデータをもとにお伝えします。

9日(水)午前10時20分頃、和歌山県南部でマグニチュード3.6の地震があり、和歌山県の御坊市や日置川町(ひきがわちょう)で震度1のゆれを観測しました。この地震は、紀伊半島の下に沈みこんでいるフィリピン海プレートで起きた地震です。
震源は和歌山県白浜町の東、深さ38kmのところでした。

11日(金)午後4時40分頃、京都府南部でマグニチュード3.4の地震があり、滋賀県高島市の朽木(くつき)で震度2でした。震源は京都府美山町の北東部で、滋賀県との境界に近いところです。
地震回数が減って心配されている、丹波山地で起きた地震です。

全国では17回、からだに感じる地震がありました。

妹尾:魚住さん、最近は日本列島の地震も静かですね。

魚住:そうですね。先月19日、茨城県沖でマグニチュード6.3の地震が起きてからは、大きなゆれになるような地震はありません。
ただ、マグニチュード6を超える地震は、沖縄の与那国島(よなぐにじま)付近と日本海中部で起きています。いずれも、深さ180kmとか400kmという深いところで起きたので、ゆれも最大で震度3程度でした。

妹尾:きのうは丹波山地で地震があったみたいですけど、先月1か月の丹波山地は、どうだったんですか?

魚住:丹波山地も静かでしたね。丹波山地は琵琶湖の西から、京都府中部、大阪・兵庫の一部にかかる地域なんですが、ここでは身体に感じない小さな地震が、普段はたくさん起きていまして、多いときは月に400回から500回あるんですが、2003年ごろから少なくなっているので心配されています。
10月の一ヶ月間は・・・301回でした。9月が296回でしたので、まだ少ない状態が続いています。

妹尾:そういうふうに、小さな地震が多くなったり少なくなったりする原因は何なんですか?

魚住:私も疑問に思って、京大防災研の梅田教授に伺ってきました。妹尾さんのこの質問、実はとても大切なことを聞いているんですって。

妹尾:わたしもたまにはいいこと言うでしょ。

魚住:まあ、そうかな・・・。
小さな地震を起こしやすくしているのは、地下深いところにある水が原因だっていうお話をこの番組でもしたことがありますよね。

妹尾:岩盤の隙間に水が入ると、岩盤が滑って地震が起こりやすくなるという話ですね。濡れた路面が滑りやすくなるのと同じ原理だって梅田先生に聞きましたよ。

魚住:ところが、ただ水で濡れただけじゃ滑らないんですよ。圧力がかからないと滑らないんです。

妹尾:あ、そうか。歩いているときも、濡れた路面をぐっと踏み込んで、圧力をかけた瞬間にすべるんですよ。ここんところが重要なんやね。

魚住:そうです。ですから地震を起こす水も、雨水のような圧力のない水はダメで、地震が起きているところよりも深いところにある、圧力の高い水でないといけないんです。

妹尾:なるほど・・・。そういう水があるかどうかが問題なんですね。

魚住:京大のグループはそれを調べるために、近畿地方で去年から大掛かりな観測をしているんだそうです。
その結果、丹波山地の深さ30kmくらいのところに、圧力の高い水がたまっているらしいことが見つかったそうです!

妹尾:ほう。それが丹波山地の地震の原因というわけですね!

魚住:でも、まだ原因をつかんだ段階で、「地震が増えたり減ったりするメカニズムの解明はこれからだ」と梅田教授はおしゃっていました。

妹尾:これからも丹波山地の研究成果を聞きたいですね。

魚住:以上、週間地震概況をお伝えしました。
ウィークエンドネットワークでした。


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