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週間地震概況 地震の基礎知識 概況過去記事 トップへ戻る
 「もっと大きな地震が来るかもしれない」。震災で多くの人が余震を恐れました。
しかし、本震よりも大きな余震はありません。 地震の活動期に入った今、防災意識とともに必要以上に不安にかられないための知識も必要です。 1998年10月にスタートした週間地震概況では、1週間に起きた地震を解説し、地震や災害の基礎知識を妹尾和夫と魚住由紀の会話で親しみや すく伝えています。(監修:京都大学防災研究所 梅田康弘教授)。
イラン南東部の地震
2004年1月3日放送

妹尾:週間地震概況です。

魚住:先週土曜日の午後からきょうの午前中までに起きた地震、気象庁のデータをもとにお伝えしますが…  今週は、近畿地方で身体に感じる地震はありませんでした。

全国では60回、有感地震がありました。
そのうち34回は、年末から起きているにいじま新島・こうづしま神津島近海の地震です。

さて・・・先週からお伝えしていますイラン南東部の地震ですけれども、犠牲者の数が4万人に上っています。これは最も被害の大きかった都市・バムと、その周辺の人口の3分の1にあたります。

妹尾:4万人というのは大変な数ですよねえ・・・。
これほど被害が大きくなってしまったのはどうしてなんでしょう?

魚住:先週、番組のはじめに、京大防災研の梅田康弘教授に電話で伺ったとき、そのとき、3つのことを指摘されていましたよね。

妹尾:はい。覚えてますよ。
ひとつは、「耐震性の低い日干しレンガで造った家が多いこと」。
ふたつめは、「地震の起きた時間が朝の5時半で、多くの人が寝ていたか、家の中にいたこと」、
そして最後に、「震源がバムのほぼ真下だったので、瞬時に家が崩壊したのではないか」っていうことでしたね。

魚住:はい。地震のメカニズムについても、詳しく伺ってきました。
今回は、バムの真下をほぼ南北に通っている「バム断層」が長さ20kmにわたって、1mほどずれたことが地震の波の解析からわかりました。実際に、地表で断層のずれも見つかったそうです。また、特徴として、とても震源が浅かったため、マグニチュードが6.5でも兵庫県南部地震(=阪神大震災)と同じくらいか、それ以上の大きな加速度=つまり強い振動がバムを襲ったということです。このために、「おそらく、耐震性の低い日干しれんがの家は、ほとんど瞬時に崩壊しただろう」と梅田教授はおっしゃっていました。

妹尾:なるほど。それから、アルゲ・バムっていう2千年前のじょうさい城塞遺跡、世界遺産になっているらしいですけど、これが今回の地震で崩壊しましたね。でもね、2千年前の遺跡が今まであったということは、2千年も、大きな地震がなかったんですか?

魚住:イランの研究者もそれを指摘しているそうです。先週梅田教授のお話にありましたけれども、イランはふたつのプレートが衝突しているところで、地震がとても多いんです。でも、地震が多いのは南西部のザクロス山脈に沿った地域なんですね。今回地震が起きたイラン南東部はザクロス山脈からも外れていて、イランの中では比較的地震の少ないところなんです。ですから、バムの建物も住んでいる人も、今回のような強い地震の経験はなかったということなんです。

妹尾:なるほど・・・地震の経験が少ないと、地震を意識するということもさほどないでしょうしねえ・・・。

魚住:でも、梅田教授はこんなふうにも話していました。
「プレート境界のようなところではどこでも地震は起きるので、国際的にも呼びかけあって注意をうながして、今回のような大災害をなくすように努力すべきです」ということです。私たちも心にとめておきましょうね。

以上、週間地震概況をお伝えしました。
ウィークエンドネットワークでした。


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