| 固着域で起きる地震は危険信号 |
2002年5月11日放送
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(妹尾):週間地震概況です。
(魚住):先週土曜日の午後からきょうの午前中までに起きた地震、気象庁のデータをもとにお伝えします。
6日(月)午前11時22分頃福井県嶺南(れいなん)地方でマグニチュード3.1の地震があり、福井県の上中町(かみなかちょう)で震度1のゆれを観測しました。この地震は、福井県三方町(みかたちょう)と滋賀県今津町(いまづちょう)の境界付近で起きました。このあたりでは最近、地震活動が活発で、去年の12月28日にもマグニチュード4.5の地震が起きています。また、先月には50回も小さな地震が起きました。
それから、8日(水)午前0時33分頃和歌山県北部でマグニチュード2.6の地震があり、和歌山市で震度1でした。この地震は、和歌山市の真下で起きました。この付近で日常的に起きている地震です。
同じ日の午前9時48分頃には滋賀県北部でマグニチュード3.1の地震があり、滋賀県の近江町で震度1を観測しています。震源は長浜(ながはま)市の東10kmのところです。この近くでは、今から93年前の1909年(明治42年)に、マグニチュード6.8の姉川(あねがわ)地震があり、41人が亡くなりました。このときは1000軒近い家屋が倒壊し、姉川河口の土地が琵琶湖に沈むなど大きな被害が出ました
全国では19回、からだに感じる地震がありました。
(妹尾):さて、魚住さん、先週は「プレートの固着域」の話でしたよね。プレートとプレートが、がっちりくっついているところが「固着域」で、そこが外れると南海地震や東海地震になるんですよね。ところでね、魚住さん、ここが「固着域」だってことはどうしてわかるんですか?
(魚住):妹尾さん、いい質問ですねえ。フィリピン海プレートは、毎年数cmずつ日本列島の下に沈み込んでいます。そのとき、日本列島も一緒に引きずり込まれるんですが、日本全部じゃなくて、がっちりくっついている「固着域」だけが引きずり込まれるんです。
(妹尾):ああ、そうなんですか。固着していないところは、いつもズルズル滑ってるって、先週話しましたものね。ん?ということは、逆に・・・どこが引きずり込まれているかを調べたら、「ここが固着域や!」とわかるんですな!
(魚住):妹尾さん、冴えてますねえ。どこが引きずりこまれているかは、「GPS」、前にも出ましたね、カーナビゲーションのシステム、あれで詳しく分かるんです。日本列島には1000か所以上もGPSの観測点がありまして、国土地理院が毎日動きを見張っています。それではっきりしてきたのが、東海地域の固着域なんです。
(妹尾):ふーん。東海地域といえば、たしか去年、東海地震の震源域が見直されましたよね。静岡県の大半が震源域に入りましたけど、その静岡県で、時々地震が起きますよね。これって、危ないんですか?
(魚住):実は、専門家はこれを「危険信号だ」ととらえているんです。固着域で地震が起きるということは、固着域の一部が外れかけて、そこから一気に東海地震が起きるかもしれないということなんです。ですから、こういう地震が起きますと、地震学者は神経をとがらせるそうです。
(妹尾):そういうことは実際にあったんですか?
(魚住):このコーナーでもお伝えしたことがありますよ。去年4月3日に、静岡県中部でマグニチュード5.1の地震が起きました。起きた場所が固着域だったので心配されたんです。でも、メカニズム(地震の起こり方)を詳しく調べましたら、この地震の場合は東海地震のメカニズムとは全く違っていたんです。プレートの境目がはがれたのではなくて、プレートの中がバシッと割れた地震だったんですね。
(妹尾):ああ、思い出しました。それで、「東海地震の火種にはならない」という見解が出て、ひと安心したんでしたね。よくわかりました。
(魚住):以上、週間地震概況をお伝えしました。
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