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週間地震概況 地震の基礎知識 概況過去記事 トップへ戻る
 もっと大きな地震が来るかもしれない」。震災で多くの人が余震を恐れました。
しかし、本震よりも大きな余震はありません。 地震の活動期に入った今、防災意識とともに必要以上に不安にかられないための知識も必要です。 1998年10月にスタートした週間地震概況では、1週間に起きた地震を解説し、地震や災害の基礎知識を妹尾和夫と魚住由紀の会話で親しみや すく伝えています。(監修:京都大学防災研究所 梅田康弘教授)。

最古の地震計
2002年2月23日放送
(妹尾):週間地震概況です。

(魚住):先週土曜日の午後からきょうの午前中までに起きた地震、気象庁のデータをもとにお伝えします。

 今週は和歌山県北部で3回、からだに感じる地震が起きています。18日(月)午前9時56分頃にマグニチュード2.7、19日(火)午前0時5分頃にはマグニチュード3.9、そして、23日(土)午前9時16分頃にはマグニチュード3.1の地震がありました。いずれも和歌山県や奈良県などで震度2や1のゆれを観測しています。

 18日の地震は和歌山市の真下、19日の地震は御坊市(ごぼうし)の真下、23日の地震は下津町(しもつちょう)付近で、起きたものです。いずれも、和歌山県北部で、日常的に起きている地震です。

全国では22回、からだに感じる地震がありました。



(妹尾):さて魚住さん、先週は菅原道真が受けた国家公務員試験のお話でしたね。道真さんといえば、ほら、この季節にぴったりの歌がありましたなあ。

(魚住):はいはい。そろそろ梅が咲く頃ですから、
「東風吹かば匂いおこせよ梅の花・・・・」

(妹尾):「・・・あるじなしとて春を忘るな」ですね。

(魚住):よく覚えてました!さて、道真さんが受けた公務員試験に地震の問題が出された、というお話をしましたが、解答の中で、地震計について書いているところがあるんですよ。

(妹尾):ほーっ、地震計なんてあったんですか?

(魚住):そうなんです。実は、人類最初の地震計は、道真公が生まれるより700年以上も前の、西暦132年に、中国(後漢時代)の科学者・張衡(ちぇんはん)という人が作っているんです。「地動儀(ちどうぎ)」と呼ばれています。

(妹尾):そんな大昔から、中国では地震の観測をしていたんですか。

(魚住):今の地震計とは違いますが、お酒を入れる樽の様な円筒状の筒(つつ)の周りに、玉をくわえた8匹の龍がいましてね、地震で揺れますと、筒の中の棒が倒れて、龍がくわえている玉が落ちる仕掛けなんです。

(妹尾):ほう。

(魚住):で、さらにそれぞれの龍の下には、大きな口を開けた8匹のカエルがいましてね、落ちた玉がカエルのくちに入ると、カエルが鳴くんだそうです。

(妹尾):へええ。ようできた機械やなあ。それで人間の感じないような地震の揺れもキャッチできたんですか?

(魚住):ええ、そうです。地動儀は洛陽(らくよう)に置いてあったんですが、ある時、カエルが鳴いたそうです。でも誰も揺れを感じないので怪しんでいたら、数日後に飛脚がきて、700kmも離れた甘粛(カンスー)省の朧西(ろうせい)で地震があったことがわかったそうです。

(妹尾):ほおー。で、道真さんはそのことを解答に書いているんですか?

(魚住):そうなんですよ。ただ、道真は地震計の原理を説明したのではなくて、「そういう地震が起きることは君主の失政に天罰が降りたのだ」、というような意味のことを答えています。

(妹尾):ふーん、中国では、はるか昔に地震の観測をしていたってことも驚きましたけど、それを試験の解答に書くなんて、道真さんはすごいですね。

(魚住):今日は、道真さんと世界最古の地震計のお話でした。以上、週間地震概況をお伝えしました。


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