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週間地震概況 地震の基礎知識 概況過去記事 トップへ戻る
 もっと大きな地震が来るかもしれない」。震災で多くの人が余震を恐れました。
しかし、本震よりも大きな余震はありません。 地震の活動期に入った今、防災意識とともに必要以上に不安にかられないための知識も必要です。 1998年10月にスタートした週間地震概況では、1週間に起きた地震を解説し、地震や災害の基礎知識を妹尾和夫と魚住由紀の会話で親しみや すく伝えています。(監修:京都大学防災研究所 梅田康弘教授)。

火山性地震と火山性微動
2000年4月22日放送
(妹尾):週間地震概況です。
(魚住):先週土曜日の午後からきょうの午前中までに起きた地震、気象庁のデータをもとにお伝えします。

16日(日)午前6時53分頃、和歌山県南部でマグニチュード3.3の地震があり、和歌山県の御坊市(ごぼうし)や川辺町(かわべちょう)で震度1のゆれを観測しました。
この地震はフィリピン海プレートで起きた地震です。
その前の日、15日の土曜日に、同じところで地震が起きていて、その余震ではないかということです。

19日(水)午後4時11分頃、京都府沖でマグニチュード3.3の地震があり、京都府の伊根町(いねちょう)で震度1でした。
これは、丹後半島の日本海側で起きました。ここでは普段、地震は少ないんですが、この近くでは73年前、北丹後地震」(きた たんご じしん)という直下型の地震が起きて、およそ3000人が亡くなりました。

次の日、20日(木)午後2時23分頃、和歌山県北部でマグニチュード2.9の地震があり、和歌山県の下津町(しもつちょう)や野上町(のかみちょう)で震度1でした。
この地震は和歌山県北部で日常的に起きている地震です。

きのう21日(金)午後8時7分頃、若狭湾でマグニチュード5.8の地震があり、東北地方の太平洋側で震度2、近畿周辺で震度1と、広い範囲でゆれました。
この地震は、太平洋プレートが日本列島の下に深く沈み込んだ所で起きたプレートの地震です。震源の深さが350kmもあったため、広い範囲でからだに感じるゆれになりました。

全国では26回、体に感じる地震がありました。




(妹尾):さて、北海道の有珠山は心配な状態が続いていますね。
きょうは、北海道は雨で、泥流のおそれがあるそうですしね…。
魚住さん、噴火する前のニュースで「火山性地震が観測されていますが、火山性微動はまだ始まっていない」ときいたんですが、火山性の「地震」と「微動」ってどう違うんですか?

(魚住):火山の近くで起きる地震を「火山性地震」と呼んでいますけれども、岩盤、つまり地下深くの硬い岩が破壊する、という意味では、普通の地震と同じです。
ただ、火山性の場合はおびただしい数の地震が起きます。つまり、群発地震になるのが特徴です。

(妹尾):はい。

(魚住):じゃあ、「火山性微動」の方を説明しますよ。
こちらは、マグマそのものが動いたり、マグマに含まれるガスが破裂したりすることによって起きる、振動のことなんです。地震ではないので、たてゆれとか横ゆれとか、そういうものはありません。
そして、特徴は、のべつ幕なしに小さなゆれが続くことです。ゆれの大きさを比べると「火山性地震」は体に感じるくらいのゆれも多いんですが、「火山性微動」は、ほとんどが体に感じないくらいの大きさです。

(妹尾):なるほど。違いはわかりました。
でも、ニュースで言っていた地震は観測されたけれども微動はまだだ、というところには何か意味があるんでしょうか。

(魚住):あるんです。マグマが上がってきますと、まず深いところでまわりの硬い岩盤を破壊します。これが始まりの頃の火山性地震です。

(妹尾):ほう。

(魚住):さらにマグマが浅いところまで上がってきますと、マグマそのものが振動を起こすようになって、火山性微動が観測されます。
これが観測されるということは、マグマが地下1kmとか500mくらいまでのとても浅いところまで上がってきたということになるんです。
つまり、「いつ噴火してもおかしくないところまできた」という状況ですね。

(妹尾):そうだ。このニュースをきいてから、2、3日後に噴火しましたよ。
じゃあ、あのニュースはマグマがまだ深いところにあって「火山性地震」を起こしているけれど、まだ「火山性微動」を起こすほど浅くはないっていうことを言っていたんですね。
(魚住):はい。おわかりいただけましたか?

以上、週間地震概況でした。


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