| イギリスの地震研究 |
1999年7月24日放送
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(妹尾):週間地震概況です。それでは魚住さんから伝えてもらいます。
(魚住):先週土曜日の午後からきょうの午前中までに起きた地震、気象庁のデータをもとにお伝えします。今週は、いつも解説をしてくださる京大防災研の梅田助教授がイギリスにご出張ですので、防災研の片尾さんに解説をお願いしました。
18日(日)午前0時27分頃 奈良県でマグニチュード4.1の地震があり、奈良県の田原本町(たわらもとちょう)や下北山村(しもきたやまむら)などで震度2、三重県から和歌山県にかけて震度1のゆれを観測しました。
この地震の深さは50kmでした。近畿地方に沈みこんでいる、フィリピン海プレートの内部で起きた地震です。近畿地方では、紀伊半島や滋賀県東部などで、これぐらいのやや深いところで地震が起きることがあります。
奈良県では、21日(水) 午後11時9分頃にもでマグニチュード3.3の地震があり、奈良県の下北山村(しもきたやまむら)などで震度2でした。これは、18日の地震の余震だと思われます。
全国では、18回体に感じる地震がありました。
(妹尾):さて、梅田さんは学会でイギリスへ出張だそうですが、イギリスに地震なんてあるんですか?
(魚住):地震は全くと言っていいほどなくて、地震学者でも、地震を体験したことがほとんどない、なんて人が多いそうですね。でも地震学はイギリスで始まって、今も世界の地震学の中心なんですって。イギリスがそうなったのには、日本と深い関わりがあるそうですよ。
(妹尾):ほう。どういうことですか?
(魚住):明治のはじめ、日本の政府は新しい教育のため、ヨーロッパから大勢の科学技術者を招きました。
(妹尾):日本は地震が多いから驚いたでしょうね。
(魚住):そうなんです。その中でも、ミルンさんとユーイングさんという2人の若いイギリス人の教師が、地震にとても関心を持って、地面の運動を測る機械を世界で初めて作ったんです。これが、今でいう「地震計」です。ミルンさんは帰国後、イギリスに地震観測所を作って、日本だとか、遠い国で起きた地震を観測しました。
(妹尾):イギリスには地震がないから、日本の地震を記録したんですね。
(魚住):そうなんです。遠い国で起きた地震の波は地球の中心を通ってくるので、波を分析すると、地球の中身がどんな構造をしているのかがわかるんです。その後、地震の観測は世界中で行われるようになりましたが、データは今もすべてイギリスの国際地震センターに集められていて、世界中の研究者に利用されているんだそうです。
(妹尾):地震の波もいろんなことに役立っているんですね。
以上、週間地震概況でした。
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