オンライン:防衛大学校 教授 小林文明さん

先月、奈良市の学校のグラウンドに雷が落ち、サッカーの練習をしていた中学生2人が一時、意識不明の重体となりました。屋外で雷に遭遇した場合、頑丈な建物や車に避難することが必要ですが、周囲に何もない広い場所の場合、どういうことに注意すればよいのでしょうか。
まず、「木の下で雨宿り」は危険な行為です。木に落ちた雷が人間に伝わって電流が流れる「側撃雷」という現象が起きるからです。
ただし、木から4m離れると「保護域」という安全な場所です。そこで身をかがめて「雷しゃがみ」の姿勢を取ってください。雷しゃがみとは、姿勢をなるべく低くして、鼓膜が破れないように耳をふさぎ、電流が流れないように足を閉じ、地面と接する面積を少なくするためにつま先立ちをするポーズです。
ただ、これはあくまで最終的な手段です。天気予報や気象庁の「雷ナウキャスト」などで、できるだけ事前に情報を把握して、行動することが大切です。夏に向けて落雷事故が増える時期、雷のメカニズムに詳しい防衛大学校の小林文明教授に対策や注意点を教えてもらいます。
(番組内容は予告なく変更する場合があります)